話題銘柄をテクニカルで斬る 拡大続けるインターネット通販市場への消費税増税の影響を株価から探る!

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FRB(米連邦準備制度理事会)のイエレン議長は2月27日、「米議会はビットコインを含む仮想通貨を規制する法的手段について検討する必要がある」との見解を示した。世界有数のビットコイン取引所とされるMt.Gox(マウント・ゴックス)は25日、取引を全面停止、経営破たんした。東京に本拠を置く同取引所のウェブサイトは同日からアクセス不能となっており、専門家の間では、利用者は資金の回収ができなくなる可能性もあるとの見方が出ていた。イエレン議長は上院銀行委員会で行った証言で、FRBにはビットコインを監督する権限はないとの立場を示し、「非伝統的なプレーヤーが関与する仮想通貨に対する適切な法体系がどのようなものになるのか、議会が検討することは当然適切となる」と述べた。

他方、ビットコインなど仮想通貨人気も利用可能なインターネット通販(以下ネット通販)の拡大が貢献しただろう。2013年度のネット通販市場規模はスーパーや百貨店を大きく上回る約16兆円に膨らむ見通しだ。取扱商品は家電や日用品からマンション、自動車まで広がり、スマートフォン(スマホ)の普及で取引がより手軽になった。C2Cなど個人間の取引も増え流通業界の構図は大きく変わってきた。

調査会社のMM総研(東京)の推定によると、12年度のネット通販市場は約14兆2,000億円、13年度は国内消費全体の5.6%を占める約15兆9,000億円になり、一般用医薬品のネット通販解禁もあり、15年度には20兆円を超える勢いだ。

また、13年度はスマホやタブレット端末での取引が全体の2割を占めるとみている。これに対し、13年の全国百貨店売上高は約6兆2,000億円(全店ベース)、全国スーパー売上高は約12兆7,000億円(同)で、ネット通販に年々売り上げを侵食されている。

経済産業省が13年9月に公表した12年度の電子商取引(EC)に関する市場調査によると、同年度における国内のB2CのEC市場規模は9兆5,130億円、前年比12.5%増と2ケタの伸びを示した。全業種が前年を上回っており、特に小売分野では、衣料・アクセサリー小売事業が20%超の高伸。また、ECの浸透度合いを示すEC化率も3.1%と前年比で0.3ポイント上昇した。ECは、小売りやメーカーなどの参入も続き、市場成長は当面続きそうだ。

また、今回の調査で目立ったのは「衣料・アクセサリー小売業」の高伸。売り上げ規模は1,750億円だが、前年比21.5%増と最も高い伸び。「バイマ」など、ファッション系仮想モールの好調な推移、アパレルメーカーのネットを活用した販路拡大策などが高伸の要因だろう。

このほかに、ドラッグストアなどの「医薬化粧品小売業」が前年比19.3%増の5,010億円、「スポーツ・本・音楽・玩具小売業」が同9.0%増の4,000億円となっており、小売分野全業種で売上規模が前年をクリア。サービス分野でも、「宿泊・旅行、飲食業」が同17.8%増の1兆4,960億円、「娯楽業」が同12.2%増の1,470億円だった。

デフレ環境下でもネット通販が伸び続けている。その中で大幅増収増益を続けている企業は多いが、独断でサイバーモールのヤフー(4689)楽天(4755)エニグモ(3665・東マ)バリューコマース(2491)で成長性を考える。EC業界は変化が早いので、日足ベースの過去1年の株価。チャートはシンプルなラインチャート(終値ベース)を使用する。

結論は、すべて「時価買い」と業界環境を象徴する結果になった。4月の消費税増税後、個人消費の減少が懸念されるが、割安感があり、使い勝手の良いネット通販関連で考えれば、心配無用ということか。

ヤフー(4689) 高値も通過点で時価買い、目標値780円

4689日足は、2013年11月1日の安値435円から、14年1月10日の高値664円まで229円値上がり。2月4日にその上げ幅の半値押し水準(229÷2=114、664-114=550円)の安値551円を付け、チャートの定石どおりに反発し、2月25日に663円の高値を付け、高値圏でのもちあいに入った。664円前後でダブルトップの形成を懸念も、時価買い。目標値はN計算値で、551+229=780で780円。

楽天(4755) 値幅調整完了、時価買い、2,130円

4755日足は、ヤフーの日足と似ている。2013年10月11日の安値1,138円を起点に14年1月29日に高値1,810円と値上がり。そこから2月20日の安値1,466円まで下落。この水準は、上昇幅の半値押し水準(1,810-1,138=672、672÷2=336、1,810-336=1,474)であり、調整完了。時価買い。ただ、1,466円は13年12月16日の安値1,468円に面合わせ、この下値固めが継続する公算もある。目標値は1月17日の1,798円、次いで1月29日の1,800円と1,800円のネックラインを超えて、N計算値の1,466+672=2,138で2,130円。

エニグモ(3665) 正規分布の美しさ、時価買い、1万1420円

3665日足は、2013年8月12日の安値4,450円と14年2月14日の安値4,560円を底辺の両端とし、11月15日の高値7,880円(10月22日の高値8,370円ではない)を頂点とする二等辺三角形の正規分布の形成完了。およそ3カ月の高値、安値形成のリズムに乗り時価買い。目標値はN計算値で4,450円から7,880円までの上昇幅3,430円を4,560円に加算した7,990円が第一目標。次いで、N計算値の到達点は、この7,990円に3,430円を加算した1万1,420円。

バリューコマース(2491) 下値支持線に到達、時価買い、1,539円の反騰へ

2491日足は、2013年6月26日の安値503円を起点に、11月7日の高値1,621円まで値上がり。その後、調整を経て14年1月21日に1,539円の戻り高値を付けるも1,600円の壁が超えられず、反落。2月20日に1,040円と13年10月7日の安値1,042円のネックラインに面合わせ。1,000円は心理的な下値支持線でもあり、時価買い。目標値は上値の切り下げのトレンドラインから1,450円、次いで1月高値の1,539円。

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