話題銘柄をテクニカルで斬る 海外投資家リードの株価変動に変化なし。投資指標に着目し海外投資家に先回り?

テクニカル


2014年の株式相場のカギは、昨年、日本株を約15兆円買い越し、記録的な株価上昇の原動力となった海外投資家の動きだ。米国は14年1月から量的緩和(QE)縮小に着手し、昨年12月まで毎月850億ドルも購入してきた債券を1月から750億ドルに減らし、年末にはゼロとする方針のようだ。市場に大量に放出されたFRB(米連邦準備制度理事会)の資金が消滅すれば、長期金利は上昇し、無リスク資産と見なされる債券の投資魅力は増大、相対的に株式の投資魅力は低下する公算がある。

この米国の信用収縮の流れに、既に国際商品市況などが反応しているが、日本株はどうだろうか。アベノミクス相場がスタートする12年11月以前、日経平均株価は長らく1万円を割り込んでいた。08年以降の相場低迷期に中国政府系投資ファンド(SWF)と思われた「OD05オムニバス」が日経平均株価に採用されているソフトバンクや三菱地所など東証1部企業の大株主(上位10位以内)に次々と現れ、その当時で時価総額は数兆円に上ると株価下支えの買い付けと株式市場の話題をさらっていた。いまでは、株価の上昇により、数兆円の利益確定で売却したのか、名義人を分散したのか定かでないが、大株主名簿から姿を消したようだ。

とは言え、株式市場のリード役、海外投資家の売買動向を無視して、日経平均株価の予想をしても無意味だろう。買い手がいて、株価が成り立つのだ。この意味では、ファンダメンタルズ・アプローチ(テクニカル・アプローチではない)の中で、株式需給分析抜きの予想はナンセンスだろう。

海外投資家、プロのファンドマネジャーの重視する投資指標にROE(株主資本利益率)がある。10%以上が基本とみられているが個人的には過少自己資本の企業のROEは高くなるから大いに疑問がある。しかし、マスメディアや株式投資入門書などの「世の流れ」に従えば、ROEは無視できない。そこで高ROE銘柄のチャート分析から、逆説的に海外投資家の動きを予見したい。チャートは森羅万象を織り込むから当然の帰結だ。高ROE企業の株価が先高となれば、海外投資家の買い越しが今年も続くと結論できる。株価予測が外れた場合は、ROEは投資指標として重要ではないという事実が浮かび上がろう。

高ROE銘柄をランキングすると155.77%のマルマエ(6264)を筆頭にマザーズやジャスダックなど新興市場銘柄が目立つ。ただ、海外投資家が投資するのは流動性に富む大型株と考え、東証1部でROE75.79%でトップのKLab(3656)、同69.73%のソースネクスト(4344)の2銘柄を紹介。ツールは、週足ローソク足を使うので、データ期間の長短は意味がない。ここでは、過去1年とする。なお、ローソク足の週足は始値が週初の終値で表示されるので、酒田法「日足」分析で言うところのチャート上の「窓」の考え方は、週足にはない。結論は、いずれも見送りとなり、海外投資家が今後、どう動くか不明ということ。

KLab(3656) 上昇トレンドに変化なしも押し目買い

3656 週足

3656 週足

Klabの週足は、2013年11月の安値653円形成週のローソク足が下値圏での寄引同時線を示し、相場転換のシグナルとなり、下降相場から上昇相場に転じた。その後、下値切り上げを続け、12月に入り、ローソク足は陰、陽のコマ(小陽線、小陰線)を形成、もちあい相場を経て、13年1月には上影陽線、「並び赤」を示すも上昇エネルギーは弱まった。先週のローソク足と2週合わせて「毛抜き天井」を形成、上値の重さを示した。相場転換のシグナルではないが、押し目買いに徹したい。目標値は1,000円。

ソースネクスト(4344) 「たすき線」の示唆、1,000円接近で売り

4344 週足

4344 週足

ソースネクストの週足は、2013年10月の高値1,336円を大陽線で形成後、次週は陰線「はらみ線」を示現、下げ相場への転換を示し下落。11月に入り下影陽線を起点に反転、12月最終週に「トンボ」を示現、13年に入り、先週、寄引同時線を示現した。相場転換のシグナルを発している。ただ、陰陽の実体の長さから1,000円を超えるには上昇エネルギーが不足している。下値切り上げの小陽線「たすき線」の後の寄引同時線であり様子見。800円接近で買い、1,000円接近で売り。

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