ホンネで迫る!! ブラインドインタビュー 猛暑関連相場の着目点 3年前の再現なるか?

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穀物、原油市況にも注意

因幡電産(9934) 週足

因幡電産(9934) 週足

平年より15日早い、6日の梅雨明けとともに日本列島に猛暑襲来。10日には気象庁が、25都県で猛暑日(35度超え)が予想されるとの「高温注意情報」を発表して話題を集めるなど社会的な関心を集め、当然ながら相場にも関心を集めている。

証券関係者A 「猛暑年に限らず、毎年、今ぐらいの時期になると『サマーストック』に関心が集まる傾向がある。正式なレポートではないが、今週に入って著名なクオンツアナリストが機関投資家顧客向けメモとしてまとめている。それによると、猛暑関連54銘柄の直近5年間のパフォーマンス(TOPIX超過リターン)は、7、8月の2カ月間で3%以上のプラスを記録し、7月だけでも2%を超えているのだとか。猛暑関連54銘柄といっても、『冷房機器』の日立(6501)東芝(6502)や、『アイスなど食品』のイオン(8267)など大型株も含む、結構アバウトなものだし、また、もちろん、毎年、猛暑になるわけではないので、このリターンは、なかなかのものだ」

証券関係者B 「もちろん、このリストには入っていないが、『サマーストック』というと、かつて、よく名前が挙がったのが、プール消毒剤の四国化成(4099)。もちろん、猛暑だろうが冷夏だろうが消毒剤使用量にさしたる違いはなく、また、そもそも当該製品の収益ウエートも高くない。単に季節性で話題になっただけの話だが、一連の猛暑関連の中にも、この手の銘柄が紛れ込んでいるので注意は必要だろう」

証券関係者A 「とはいえ、夏場の平均気温が『過去100年来で最高』という記録的な猛暑を記録した2010年の場合、7月にコンビニ売上高が14カ月ぶりのプラスに転じるなど、猛暑が消費喚起につながることは確かだ。景気にとって、夏は暑く、冬は寒いことが好ましい。ちなみにコンビニでは、好決算発表も背景に、今週に入ってローソン(2651)が上場来高値に買い進まれている」

証券関係者B 「10年夏といえば、猛暑は日本だけではなく、世界的な現象となった。欧州で熱中症による多数の死者を出したことも話題を呼んだ。当時は、太平洋赤道域の東部で海面水温が下がる『ラニーニャ現象』が生じていたためとされる。そして、今夏もラニーニャ発生の可能性が指摘されている。猛暑が世界に広がれば、冷房需要からエネルギー需要が増え、天候要因での穀物高なども想定されるため、商品市況にも気を配る必要がありそうだ。10年には、ロシアが穀物輸出停止を発表して混乱を招いた経緯があるが、前週3日にインドで食糧安全保障法が閣議決定されたことも、インド政府による大量の穀物買い上げ↓世界的な食用穀物価格押し上げにつながる、との思惑を誘う」

因幡電産に穴株の芽も

証券関係者A 「猛暑が世界に広がれば、例えばダイキン(6367)のエアコンが世界的に売れるといった効果もありそうだが、ともあれ、実態経済への波及経路はさまざま、といったところだろう。さて、ここにきて各社から猛暑関連レポート発行などが増えてきたが、その顔触れは、ビールなどの飲料やアイス、エアコン、ドラッグストアなど、大体、決まった顔触れで、もうひとつ意外性に欠ける。ここで1つ穴株を紹介しておきたい。6月の公募・売り出しを機に、人気離散状態にある因幡電産(9934)だが、この会社、エアコン配管部材の製造、販売を得意としている。同事業を中心とする『自社製品事業』部門の前3月期売上構成比は21%だが、実はこの部門は利益率が高く、決算短信上のセグメント利益構成比は約6割に達する。本当にエアコン販売が伸びるならば、エアコンメーカーを買うよりも、こちらの方が、よほど利益に及ぼすインパクトが大きいということになりそうだ」

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