国家戦略特区構想が進展 新潟市、福岡市も有力候補に

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土地持ち企業の新潟交通 注目浴びる公算

日本経済再生に向けた“第3の矢”である日本再興戦略の要、「国家戦略特区」。政府が特定の地域や事業を指定して規制緩和を進めるものだが、その選定作業が大詰めを迎えている(正式発表は3月下旬予定)。

一部報道によると、東京23区など首都圏、大阪市など関西圏に加え、新潟市、福岡市などが有力とのこと。「新潟市」「福岡市」が政府に提案した内容を基に恩恵享受株を探ってみた。

■新潟市の提案内容

植木組(1867) 週足

植木組(1867) 週足

日本海側唯一の政令指定都市の新潟は、全国でもトップクラスの農地面積を持つ「田園型大都市」であるとともに、首都圏や東アジアなどへのアクセスも良く「物流拠点」として優位性を持つ。3・11大震災時も最大の救援拠点として機能した実績があるほか、韓国、ロシア、中国の総領事館もそろう。

こうした特性を持つ同市は、(1)農業の6次産業化、耕作放棄地の再生などにつながる「ニューフードバレー特区」、(2)新潟の港湾・空港に物流・輸出入特区などを形成する「環日本海ゲートウェイ特区」、(3)創業促進に向けて個人・法人版エンジェル税制の拡充、地域グリーンシート市場設置および売却益の有価証券取引税の非課税化、M&A(企業合併・買収)でののれん代非償却処理など「簇業(そうぎょう)特区」――を提案。

■特区関連――インフラ

これらを踏まえると、福田組(1899)植木組(1867)第一建設工業(1799・JQ)など建設関連のほか、新潟市の提案に「万代シティ」を中心にとした国際的商業拠点創出も含まれることから、新潟交通(9017・2部)への注目度が高まる可能性がある。

アークランド(9842) 週足

アークランド(9842) 週足

新潟交通の収益柱は不動産事業。帳簿簿価は、万代シティに構えるバスセンターなど5営業所で「150億円(うち土地126億円)」、ホテル・ビルほか賃貸物件で「349億円(うち土地249億円)」と、これだけで500億円近くに上る。これに対して時価総額は76億円にすぎない。

■特区関連――地銀も

自動車用計器大手の日本精機(7287・2部)、米菓の亀田製菓(2220)、農業の6次産業化に取り組む「里山元気ファーム」をグループに持つ岩塚製菓(2221・JQ)など地元企業にもフォロー。

第四銀行(8324)など地銀、ホームセンターのアークランドサカモト(9842)、食品スーパーのアクシアル(8255)や、北信越地方を中心に関東・中京・関西・中国地区に物流網を張り巡らすトナミHD(9070)も恩恵波及が期待される。

■福岡市の特区関連

アジアの玄関でもある九州・福岡市は、世界中から起業家が集まる街を目指す「グローバル・スタートアップ特区」を提案した。市は10年後の開業率20%と50万人の新規雇用を生み出すと弾いている。

九州最大手の九州リースサービス(8596・福証)第一交通産業(9035・福証)、九州最大手のコンクリ2次製品メーカーのヤマックス(5285・JQ)、製造請負のワールドIT(2429・JQ)などがマーク候補。福岡都市圏中心にマンションや投資用ワンルームを手掛けるコーセーアールイー(3246・JQ)、山口県首位のマンションデベロッパーで九州へ攻勢をかけているエストラスト(3280・東マ)など不動産関連も注目されてこよう。

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