大手商社株 巻き返しへ 来期の収益回復に照準 鉄鋼原料下げ止まりや円安効果が寄与

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三菱商事(8058) 日足

三菱商事(8058) 日足

三菱商事(8058)、三井物産(8031)、丸紅(8002)など大手商社株の巻き返し期待が高まってきた。各社ともに、今年の3月高値までなお相当の距離を残こしており、株価的な出遅れを払う動きに関心が向かいそうだ。

各社ともに欧州や中国の景気減速に伴う、鉄鉱石、石炭など資源価格の下落を受けて第2・四半期決算までは、軒並み減益を余儀なくされ、これが上値を重くしてきた。しかし、11月中旬からの為替の円安推移に加え、底堅さを増す中国景気を背景に鉄鉱石などの資源価格が持ち直しの動きを強めており、来期以降の収益回復に期待が高まってきている。

実際、大手商社の金属・エネルギー部門の全体収益に占める割合は、三井物産が約5割、三菱商事が約4割と多く、この部門の収益改善効果は大きいものがある。さらに、為替の円安効果も上乗せされるため、来期は収益急回復が有力だ。

丸紅(8002) 日足

丸紅(8002) 日足

東海東京調査センターでは、来期の金属・エネルギー事業の収益上ブレの可能性が出てきたことに着目し、純利益に占める金属・エネルギー事業の比重が高い三井物産と三菱商事に注目としている。純利益の伸び率を三井物産、三菱商事が前期比23%増、丸紅が同15%増と試算。予想1株利益も三菱商事が261円(今期予想212円)、三井物産が219円(同178円)、住友商事は208円(同208円)、伊藤忠が189円(同177円)、丸紅が132円(同115円)とみており、PERはすべて4―6倍と出遅れが際立つ水準にとどまっている。

三井物産、三菱商事以外でも、丸紅は穀物メジャーであるガビロン買収後の穀物事業や新興国での電力事業など手掛かり材料は豊富。住友商事もカザフスタンでのウラン事業などレアメタル分野での材料を内包しており、幅広い事業展開力が見直されそうだ。

また、昨年から、三菱商事の収益懸念要因となっていた豪州での石炭事業についても、洪水被害のあと、長期に及んだストが終結するなど見直し余地は大きそうだ。

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