公募・売り出し戦略 その1 既上場株を値引き価格で取得

JACK流「勝利の方程式」 連載


購入手数料免除もメリット

今回から、JACK流の公募・売り出し戦略を紹介したいと思います。

こちらの投資法についても個人的には、以前、掲載したIPO(新規上場)投資に次いで貴重な戦略となっております。

では、そもそも、この「公募・売出」とは一体、どのようなものかを説明いたします。

これは、簡単にいえば「PO」ともいわれているもので、IPOとは異なり、既に上場している企業が、新たに発行する株式(公募)や既に発行された株式(売り出し)を個人投資家などに取得させることをいいます。

正確には、「PO」は「Public(公開の)Offering(売り物)」の略で、日本語では「公募」と呼ばれます。「公募」とは、「不特定かつ多数の投資家に対し、新たに発行される有価証券の取得の申し込みを勧誘すること」をいいます。

また、「売り出し」とは、「既に発行された有価証券の売り付けの申し込み、またはその買い付けの申し込みの勧誘のうち、均一の条件で50人以上の者を相手方として行う」ことをいい、通常は「公募」と「売り出し」を合わせて「PO」と呼ばれます。(カブドットコム証券から引用)

少し、イメージがわいてきたでしょうか。

つまり、公募・売り出し戦略のそもそもの作業は、既に上場している企業の株を幹事団に連ねている証券会社に応募して新たに購入することになります。

この購入する際のメリットとしては、IPOと同様に申し込みや購入の際に株式手数料が掛かりません。つまり、株価がいくらであろうが、株数が複数であっても無料で買い付けをすることができ、その購入にかかる値段も価格を決定する日の終値から2%から5%近くディスカウントされた値引き価格になります。

さらには、このPO投資においては、IPOと比較して一般的に株数が多量であることから、証券会社から獲得しやすいという妙味もあります。

もちろん、銘柄数も、アベノミクス効果があるかもしれませんが、今年においては既にREIT(不動産投信)を含めて58銘柄(6月15日執筆時点)になっており、昨年1年間の65銘柄に迫る勢いとなっています。

また、銘柄数の増加は当然のことかもしれませんが、少しでも地合いのいいタイミングでの発表によって、やはり資金調達や希薄化対策の既存株主への配慮を考えれば、1円でも高い発行価格が企業サイドから見れば嬉しいことは言うまでもありません。

では、これだけの銘柄数があるので、自己資金さえあれば、片っ端から申し込みをして、証券会社から配分をもらえば、もうかるのか、利益確定ができるのかというと、そのあたりは、単純ではありません。

値決め日以降は下落目立つ

何せ、前述したように、そもそも価格決定はその日の終値からディスカウントした価格で翌日に配分連絡があります。

そして、何よりもその配分連絡があっても、すぐに市場で売却できず、おおむね1週間後の受渡日に売却可能となるルールになっております。ですから、極端な話、当然のことながらその間、配分があった日から株価の下落リスクにさらされることになります。

実際に、この表に書かれている銘柄の株価推移を時系列で見て下さい。特に、ここ最近の銘柄につきましては、地合いの悪化も重なり、公募価格が決定された日の翌日以降、ディスカウントされて配分された価格を簡単に割り込んでいる銘柄も多い状況です。

もちろん、公募の発表と同時に決算のサプライズ発表(配当、分割、優待など)があったりすると、1週間後の売却可能日(受渡日)には公募価格を上回る銘柄もあります。ですが、やはり一般的には、そもそもの株数が増えることによる希薄化を嫌い、公募価格決定日の終値を上回る銘柄は少ない状況です。次回は、そのあたりの対策について掲載していきたいと思います。

最近の公募・売り出し銘柄の動向
交付日 銘柄 コード 主幹事証券 株式数(万株) 公募価格 割引率
5月02日 スターツプロ  8979 みずほ 3.7 18万5,035円 2.50%
5月21日 UBIC  2158 Maxim 22 804円 9.97%
5月22日 サムティ  3244 大和 1.7 12万1,204円 3.50%
5月28日 いちごリート  8975 SMBC日興 9 6万2,595円 2.50%
5月30日 JIN  3046 みずほ 60 5,432円 3.00%
6月04日 ナブテスコ 6268 大和 1,719.99 2,042円 3.04%
6月05日 ヤオコー  8279 SMBC日興 70 3,666円 3.02%
6月05日 スターツ  8850 野村 360 829円 4.05%
6月11日 プロロジスリート  3283 SMBC日興 9.62 76万3,420円 2.00%
6月12日 東邦HD  8129 野村 500 1,579円 3.01%
6月13日 因幡電機産業  9934 SMBC日興 400 2,468円 3.03%
6月13日 朝日インテック  7747 野村 80 4,762円 3.01%
6月14日 三井トラスト  8309 ゴールドマン 21,700 433円 5.04%
6月18日 クオール  3034 SMBC日興 570 548円 3.01%
6月19日 文化シヤッター  5930 野村 525 506円 3.07%
6月19日 阪急リート  8977 野村 1.8 46万9,462円 2.50%
6月19日 ディアライフ  3245 いちよし 60.3 576円 4.00%
6月19日 ワキタ  8125 大和 500 812円 3.10%
6月20日 三社電機  6882 大和 200 470円 4.08%
6月20日 イオンモール  8905 野村 2,350 2,046円 3.03%
6月25日 リンナイ  5947 野村 290 6,237円 3.00%
6月26日 JグループHD  3063 東海東京 7,000 11万4,352円 3.50%
7月09日 ビットアイル  3811 三菱UFJ 509.72 934円 3.01%
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