本間宗究 相場の醍醐味 グレートローテーション

本間裕 相場の醍醐味 連載


最近、海外では「グレートローテーション(大転換、大循環)」という言葉が使われ始め、「世界の資金は債券から株式へ大きく移動し始めている」と考えられているようだ。つまり、現在の「世界的な株高」を説明する理由として、ようやく「世界の資金」がどれだけ存在し、また、「どの資産がこれから値上がりするのか?」を考え始めたようだ。この時の注意点として、「過去100年間に、どのような方法で、どれほどの信用創造が行われたのか?」を考える必要性がある。

あるいは、「なぜ、現在、先進国で超低金利の状態になっているのか?」、また、「なぜ、日米欧の国債価格が史上最高値圏に位置するのか?」という点に対して、歴史的な考察をしない限り「現状認識」ができないばかりでなく、「今後の予想」も難しくなる。別の言葉では、「財政破綻に瀕している先進国にとって、なぜ、ゼロ金利政策が可能だったのか?」という点を考慮することだが、この理由としては、今までに繰り返して申し上げた通りに、先進国が連携して「国債の買い支え」、あるいは、「国債の持ち合い」が行われていたことが指摘できるようだ。

特に、過去10年ほどでは、「2004年から08年」までの期間に「約5京円ものデリバティブの大膨張」が起き、その後、「09年から13年」までは「中央銀行がバランスシートを大膨張させて、国債を買い付ける」という、いわゆる「リフレーション政策」が実行されてきたのである。しかも、この間に「日本国債」を中心にして「国債を買い、円高にし、かつ、株式や金を売り叩く」という「プログラム売買」が大量に行われてきたのだが、現在では「スカイネットの崩壊」という言葉の通りに、「プログラム売買の巻き戻し」が起き始めた状態とも言えるのである。

そのため、これから想定されることとしては、本当の意味での「グレートローテーション」だと思われるが、具体的には、「フィアットマネー(政府の発行する法定不換紙幣)」を基本にした「現在の金融商品」から、「貴金属」や「株式」、あるいは「土地」などへの「実物資産」へと、資金が大量に移動を始めるということである。

これはいわゆる典型的な「ギャロッピング・インフレ」のことだが、この時に起きることは「実物資産の価格急騰」であり、また、「国債価格の暴落」でもあるようだ。つまり、現在、最も割高に位置し、最も危機的な状況にある「日本国債」の価格が暴落を始めた時に、金融混乱の本質がすべて理解されるものと考えている。

実物資産の代表である金(ゴールド)は、いまだにアメリカでの売りたたきが続いているが、この水準は絶好の買いの機会だと考えている。

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