マイクロソフト(MSFT) 企業向けOSの強みを再評価へ

今注目の米国株! 連載


株式市場の上値が重くなってきた。一部の投資家からは、現在の市場P/EVバリュエーションはそれほど高くないとの楽観的な見方が聞かれているが、2007年のリーマン・ショック前における市場バリュエーションも現在とほぼ同水準であった事には注意したい。

住宅市場や雇用水準が回復に向かう中で、米景気回復の余地はまだ残されていると思うが、このバリュエーションだけを買い材料とするのは危険である。現在の金融緩和を背景とした株価押し上げも見られてきたことを考慮すると、市場全体に対しては慎重な姿勢を維持したい。

とはいえ、個別銘柄ではまだ割安なものも存在しており、マイクロソフト(MSFT)はそのような銘柄の1つとみる。同社製品はこのコラムを読まれている多くの方が使用していると思うが、製品の中心はパソコンOS(ソフトウエア)である。現在の消費トレンドは、従来のPCからスマートフォンやタブレットにシフトしており、過去に見られたPC分野における同社の強さは失われたとの見方を多く耳にする。

しかし、同社製品はソフトウエアであり、流行のトレンドに大きく左右されるハードウエアとは異なる。確かに、現時点における同社のタブレット市場シェアはPCに比較して低いが、昨年上市したウィンドウズ8による将来は明るいとみる。このウィンドウズ8を搭載したタブレット製品はアップル(AAPL)社のiPadに勝てないとの見方もあるが、そもそもウィンドウズ8搭載タブレットがiPadを競合として見ているかどうかは疑問である。

現在のiPadはワードやエクセルを含むオフィス・ソフトウエアは使用できない。同社による企業向けOSとしてのシェアは90%以上であり、この顧客従業員によるオフィス需要はかなり高いとみる。タブレットをプライベートと仕事の両方で使用したい所謂“プロシューマー”向け需要が高まれば、同社業績の上昇余地は多いであろう。現在はウィンドウズ8を搭載したタブレット製品価格は非常に高いものの、他のテクノロジー製品と同様、この製品価格が低下してくることはほぼ間違いない。

価格低下と共に、需要上昇が見られれば、企業向けで圧倒的なシェアを誇る同社の強さが再び見直されるであろう。

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