立会外分売 その2 上昇しやすい分売株の“条件”とは?

JACK流「勝利の方程式」 連載


株数、割安さ、ディスカウント率…

今回は、立会外分売において、どのような銘柄の株価が上昇しやすいのかという点について解説したいと思います。

まず注目するところは予定株数です。例えば、2月3日実施の東武住販(3297・JQ)は2万7,000株で、100株単位ですから、1人100株としても270人、同じく2月6日実施の北日本銀行は8万2,000株ですから、820人にしか配分がありません。一方、1月22日実施のビーアールHD(1726・2部)は30万株ですから、同じ考え方であれば、3,000人に配分があります。

この配分株数が多ければ多いほど、短期筋の売り圧力も高まりますので、基本的には、配分株数が少ない方が株価が下落しなくなる可能性が高いということは、理論的に分かると思います。

ちなみにビーアールHDは、その後、株主優待新設などもあり、ストップ高を付けておりますが、あくまでも立会外分売参加の目安としては、とにかく100株でも株数が少ない方が参加妙味があります。このあたりはIPO(新規上場)やPO(公募・売り出し)投資とも同様と、私自身は考えております。

中長期保有にも耐えうる銘柄を

次に注目するのは、やはり、現時点で割安かどうかの判断です。具体的には、PERとPBR(株価純資産倍率)が小さい方が下値不安が小さくなると考えております。先の東武住販では、PER7.0倍、PBR1.0倍、北日本銀行(8551)では、PERは12.2倍、PBRは0.4倍というような数値でありますから、このあたりの水準であれば問題がないと思っております。特にPBRが1倍以下であれば、資金拘束ということだけを無視すれば、取りあえずは将来の値上がり期待で中長期保有継続することも可能であり、私自身は一つの目安としております。

さらには、配当利回りと優待の有無も必ず確認します。日計りやスイングトレードで利益確定ができない場合には、こちらも中長期の保有になりますので。やはり配当や優待がないよりは、あった方が安心材料となることは言うまでもありません。

そして最後に、ディスカウント率に注目します。

こちらも当然ながら、終値ベースからの割引率を適用しますので、0.1%でも大きい方がいいことは言うまでもありません。欲を言えば、対象銘柄が貸借銘柄であれば、そのディスカント率に着目して、ヘッジ絡みの売りや純粋な下落を狙ったカラ売りが入りやすいことから、結果的には買い戻しを含めた株価の下支え要因にもなると考えております。

結論として、「(1)予定株数が1人100株単位として、1,000人以下、(2)PER10倍以下、PBR1倍以下、(3)配当利回り2.5%以上、優待有り、(4)ディスカウント率2%以上」というような私なりの条件を持って参加しております。

もちろん、すべてを満たすのは厳しいかもしれませんが、このあたりの諸条件をクリアしている項目が1つや2つしかない場合には、見送る姿勢にしております。また、直近のチャートにおいても、著しい露骨な上昇波動では、今後の売り圧力が強まる可能性も高くなることから、少しちゅうちょすることになります。

もちろん、ここでの私の「参加条件」と言いますか、株価が上昇しやすい条件を挙げましたが、過去数年の統計を正確に取っているわけではなく、経験則からの考え方ですし、そもそも前日のアメリカ市場や当日の日経平均の暴落などと重なり、地合いの悪化が進めば、株価が軟調になる傾向にあることは言うまでもありません。

いずれにしても、このあたりの条件は読者ご自身のスタンスで変わるところもあるとは思いますので、実際の株価の推移を参考にして、いろいろカスタマイズしていただければ幸いです。

このように、立会外分売銘柄においては、銘柄を吟味することにより、短期でも利益を上げられる傾向が把握できたと思います。そもそも、IPOと同様に、当選して分売株を獲得できなければ話になりません。次回は、JACK流の分売株獲得方法について掲載したいと思います。

JACK(ジャック)とは…
個人投資家。バーテンダー、予備校講師、公務員、サラリーマンと多彩な職歴を歩む傍ら、IPO(新規公開株)で一気に長年の含み損を一掃し、1億円超の資産を築く。現在は、株式投資の大勝負やバブルのタイミングを待ちつつも、不動産投資やFXに開眼。寝る時間を惜しんで必殺技を模索中。株式・不動産を含むあらゆる投資領域において、今後どのような投資法を発掘するかが非常に注目されている投資家である。2012年3月30日、4冊目の投資書籍「サラリーマンの月収をらくらく20万増やす方法」(ごま書房新社・税込1,575円)発刊。
JACKのHP株式のブログ不動産とFXのブログを運営。
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