本間裕 相場の醍醐味 恩返しの人生

本間裕 相場の醍醐味 連載


ヤンキースの黒田投手が「21億円の年俸」を放棄して、「4億円の年俸」を提示した広島カープに復帰することとなったが、この理由としては、「古巣の広島カープに恩返しをしたい」という点が挙げられている。そして、このニュースを聞いた多くの外国人には、黒田投手が、日本球界に復帰する理由が分からなかったようだが、実際には、本当の「大和魂」の発現とも考えられるようだ。

つまり、「人生には、お金よりも大切なものがある」という、本来、日本人が持っていた精神が実行されたものと思われるが、一方で、もう一人の「黒田氏」については、着々と、「異次元の金融緩和」を継続している。具体的には、「日銀のバランスシートを大膨張させながら、国債を買い続け、史上最低の金利を実現させた」という状況のことだが、現在、「黒田日銀総裁」の胸には、どのような「想い」が存在するのだろうか。

「異次元の金融緩和」を継続し、「アベノミクス」を成功させることが、「黒田日銀総裁」が考える「恩返しの人生」のようにも思われるが、実際に起きていることは、「国民の富」を危険な状態に導いているようにも思われる。そのために、今後の展開には、極めて大きな注意が必要だと考えているが、この点に関して想起されるのが、昨年に終了した「NHKの大河ドラマ」でもあるようだ。

つまり、「軍師 官兵衛」のことであり、この時も、「黒田」の「姓」が主人公だったが、興味深かった点は、最終回の「徳川家康との会話」だった。具体的には、「天下は誰のものか?」という問答のことだが、感動した点は、徳川家康の「天下は一人のものではなく、天下は天下のものである」という内容のコメントだった。そして、この時に、「徳川幕府が250年も続いた理由」が理解できたようにも感じたが、結局は、「個人の独裁」や「恐怖政治による支配」は長続きせず、「国民の一人一人が、安心できる社会」を創ることが、最も大切なことのようにも思われたのである。

そして、このような観点から、再度、現代の「二人の黒田氏」を考えると、いろいろな点が見えてくるようだが、基本的には、「他人への思いやり」が、人生において、最も重要な点であることを教えてくれているようだ。つまり、「慈愛」という言葉の通りに、「民を慈しみ、愛す」ということだが、このことは、「西郷隆盛」の「敬天愛人」という言葉と同義語であり、これから想定される大混乱期に、最も重要な「思想」であり、人々が追い求める「考え方」でもあるようだ。

東京応化工業(4186)は推奨以来、約2倍の株価になった。半分程度売却して、投資元本を確保することも有力な手段だと考えている。(本紙2月3日付14面)

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