会社四季報投資戦略 その3 銘柄選別で優先すべき事項は 優待、利回り、時価総額、出来高…

JACK流「勝利の方程式」 連載


記事欄のキーワードが最重要

前回までの絞り込みを終了した時点では、まだまだ銘柄数が多いと思われますので、用意できる資金との兼ね合いも考えながら、ここからは購入する優先順位の判断を入れていきましょう。

一番最初に株主優待と配当金の確認をします。

「会社四季報」記事欄の
注目キーワード
買いインパクト キーワード
増配も
復配も
記念配
絶好調
連続最高益
増益幅拡大
上振れ
上方修正
一転黒字
V字回復
急拡大
中         連続増配
増配か
復配か
増配路線
連続増益
高水準
好調
復調
好転
弱    増配余地
堅調
(微・小幅)増益
減益幅縮小

このあたりは、経常利益やPERといった、前回に抽出した条件の銘柄であれば、近い将来に株主優待が廃止になったり、配当金が減配や無配に転落したりすることは、考えにくいと思います。

そこで私の場合、自分にとって欲しい株主優待商品や3%以上の高配当を出している企業であれば、優先順位を上げています。

そのような銘柄であれば、仮に購入価格より下がり、含み損を抱えている状態であっても、株主優待や配当を年に1~2回獲得することによって、下落分の金額のカバーを含め、精神的にもストレスを感じることが少なくなるからです。

なお、理想を言えば、配当利回りという観点では、4%や5%の数値を掲げたいところですが、残念ながらここ数年の株高で、前回の抽出条件後においては、そのような銘柄はほとんどなくなっており、「3%」という数値の設定にしております。

次の優先順位としては、時価総額と出来高の確認になります。

これは、当然のことながら、一般的に時価総額(株価×発行済株式数)が大きいものは値動きが鈍いですから、ある程度の値幅を取りにいくという観点では、時価総額が小さい株の方が、パフォーマンスが上がりやすいからです。

実際に大型株の株価が2~3倍になることは考えられませんが、小型株の株価が数倍になることはよく見られると思います。

また、出来高については、四季報発売前後においても全く約定していない、もしくは出来高がわずかしかない銘柄についても、売却時の流動性を考えれば避けた方が賢明という考え方になります。

そのあたりは自分自身の買い注文で株価が上がったり、そもそも売り注文がないことから約定できないということもあります。

最後に、一番重要なこととして、四季報の記事欄を熟読します。

この記事欄の内容については、よくよく読んで比較すると、同じような業績予想であっても、肯定的な内容だったり否定的な内容だったりすることがあります。

特に私が注目している買いのキーワードしては、「増配も」「復配」「記念配」というところになります。

このあたりを、四季報の記者に、別の取材を受けた時にそれとなく聞いてみたところ、「増配か」と「増配も」でも違いがあり、かなりの自信を持っているときが「増配も」、一方で「増配余地」という表現は、会社が公表している配当性向(利益に対する配当の割合)に対して実際の配当が達していないため「余地がある」のであって、「増配も」より確度は下がるとのことです。

参考までに、私の過去の経験を踏まえ、実際に買いの優先順位をつけているキーワードの一覧を掲載しておきます。

なお、逆にネガティブなコメントがあるのに、株価が堅調に推移しているときには、空売り銘柄として監視をしたりします。また、悪材料の記載のあとに今後の展望に好材料の記載があれば、株価が大底と睨み、逆張りで購入するようなことも考えられると思います。

いずれにしましても、最後の最後で銘柄を絞り込む時には、私は隅々まで、書き手の気持ちになって繰り返し四季報の記事欄を読んで、投資判断をしています。

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