第18回 桧家ホールディングス(1413) アベノミクスを具現化する企業

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平野 憲一氏

平野 憲一氏

日経平均は2発目の黒田バズーカで2007年以来の1万7,000円水準に戻った。しかし、アベノミクスは第3の矢「成長戦略」に進展が見られない中で、第1の矢「金融政策」に戻らざるを得ない脆弱(ぜいじゃく)性を露呈したにすぎない。さらに言えば、1万7,000円は07年9月12日の安倍首相辞任の時点まで戻ったにすぎない。成長戦略こそが持続的に日本を救うただ1つの方法。これからがアベノミクスの正念場。首相の実行力に強く期待するが、事態は冷静に見ていきたい。

桧家ホールディングス(1413・名証2部)は関東中心の規格型注文住宅の施工会社。08年12月期から増収増益を続けているにもかかわらず、連結予想PER7.49倍、配当利回り3.62%(いずれも10月31日時点)と割安感が目立つ。同社の時価総額は187億円だが、50.6%を保有する当欄でも紹介した連結子会社日本アクア(1429・東マ)株のそれは295億円で、親子逆転している。今14年12月期連結売上高も20%以上の増加が見込まれるが、最近買収した新分野の介護老人ホーム、保育・学童クラブの運営がまだ収益に至っていないので、利益の伸びは若干見劣りがする。しかし、子育てから老人介護までの一貫ラインを獲得したことにより、本業の箱モノとその中身のシステム運営のシナジーが生まれ、今後大きく育つ可能性を秘めている。日本が抱える問題点に真っ向から取り組む同社の姿勢を評価する。アベノミクスを具現化する企業だ。今年5月に、悲願であった東京丸の内1丁目に本社を移転した。名古屋2部単独上場銘柄としての違和感も出てきた。日本アクアを擁する豊富な資金力でさらなるM&A(企業合併・買収)戦略に進んで行こう。また、割安株として高配当を得ながら企業の発展を待つNISA(少額投資非課税制度)銘柄としても適している。NISAキャンペーンが追い込みに入るこれから個別株として人気を集めそうだ。

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