会社四季報投資戦略 その2 「王道的な銘柄発掘法」とは 経常増益率、有利子負債、PER…

JACK流「勝利の方程式」 連載


低リスクの成長割安株を選別

今回から、JACK流の妙味ある銘柄の王道的な発掘方法を紹介したいと思います。

私が「会社四季報」を郵送で購入し、ポストに投函されてから最初にすることは、後ろのページから見ていくのですが、まずは全銘柄中、経常利益が基本的に20%以上伸びている銘柄を探します。

ご存じの方がほとんどかもしれませんが、この経常利益とは『毎期繰り返す事業活動の結果の利益』を意味しますから、新聞や雑誌などで増益、減益と言う場合は、この経常利益を指します。

つまり、それくらい損益通算書(P/L)で一番注目されている存在であり、日本企業は長い間、「経常利益主義」と呼ぶくらいに、この利益項目にこだわっていました。

そして、同時にチェックするのが、業績予想修正記号になります。こちらは、前回の四季報の業績予想からの変化率が、一目瞭然(りょうぜん)に分かるよう、5段階で表示されております。

ちなみに、私自身が数十年前に四季報を購入した当初は、この業績予想変化記号だけを頼りに、大幅増額銘柄を中心に購入していたこともありました。

今でも、私はこの業績予報修正記号を、前述の作業での見落とし防止などのチェック機能として意識して見ています。

figいずれにしても、基本的には経常利益がある程度伸びていれば、この変化記号も増額や大幅増額となっている銘柄が多いのが一般的であり、前述の作業での見落とし防止などに役立っています。

次にリスクという観点での抽出作業として、有利子負債の金額の確認になります。有利子負債とは銀行からの借り入れなどから構成されているものであり、これについては簡単に言えば、借金と同じことですから、金利をつけて返済しなければいけません。

従って、多大な金額を借り入れている場合は、その支払利息が多くなり、前述した経常利益の数字が悪くなりますので、少ない、もしくは0円が理想であることは言うまでもありません。

もちろん、ほとんどの会社では、事業を拡大する時には自己資金だけでは限界があり、借り入れはするものです。0円でなくても、総資産や資本金などと比較して、少額であれば問題はないと思っています。

しかし、やはり、その金額が多額の場合においては、いくら前述した経常利益の伸びが良く、業績予想が大幅増額であっても、私は投資対象から除外していきます。逆にあまりにも突出した金額だったり、前号と比較してさらに増額となっていると、思わず、その対象銘柄を、打診で空売りしたくなったりもします。

次にPERの数値が高くないかの判断を入れます。

今さらかもしれませんが、PERとは株価収益率、つまり現在の株価が1株当たり利益の何倍に当たるかを示す指標であり、「株価÷1株当たり利益」の式で計算されます。

一般的には、これが10倍以下だったりすると割安、逆に30倍近くなると割高だと言われています。

このようにPERは、株価の割高・割安を論じる上で一番よく使われる基本指標です。四季報でも各銘柄のページの上のチャート欄の横に株価指標欄があり、そこに2期分の予想PER、過去3期分の最高PER平均値、最低PER平均値の実績が記載されています。

つまり、前述した銘柄の中で、PERが高い銘柄よりは低い銘柄の方に力点を置くと同時に、やはり徐々に伸びている銘柄を選択するということです。

ちなみに、そのような成長過程や伸び率を見ないで単純にPERの数値だけを見て、低いから妙味があると思って投資をしても、その企業に利益成長が期待できない場合には、株価が上昇しにくい傾向がありますので、注意が必要となります。

また、四季報を見ていくと分かると思いますが、一般的に成長期待が高いIT業界やハイテク業界は高いPERになりがちで、内需の成熟産業は低PERになる傾向が強いですので、その同業種の中で割高、割安を比べてみるのも一考となります。

ここまでの作業で、かなり銘柄が絞られてきたと思いますが、まだまだ銘柄数が多いと思われますので、用意できる資金との兼ね合いも考えながら、次回以降、さらに購入する優先順位の判断を入れていきたいと思います。

追伸となりますが、9月に「百人百色の投資法―投資家100人が教えてくれたトレードアイデア集」をパンローリング社から発刊しました。シリーズVOL.1は、株式投資部門からは、三空氏、夕凪氏、Tyun氏、伊藤道臣氏、上総介氏、ひろし氏、てっぺん柳橋氏、BBアドベンチャー氏が登場しています。単なるインタビュー本ではない「トレード(投資)のネタ帳」としての仕上がりとなっておりますから、是非ともご一読いただければ幸いです。

JACK(ジャック)とは…
個人投資家。バーテンダー、予備校講師、公務員、サラリーマンと多彩な職歴を歩む傍ら、IPO(新規公開株)で一気に長年の含み損を一掃し、1億円超の資産を築く。現在は、株式投資の大勝負やバブルのタイミングを待ちつつも、不動産投資やFXに開眼。寝る時間を惜しんで必殺技を模索中。株式・不動産を含むあらゆる投資領域において、今後どのような投資法を発掘するかが非常に注目されている投資家である。2012年3月30日、4冊目の投資書籍「サラリーマンの月収をらくらく20万増やす方法」(ごま書房新社・税込1,575円)発刊。
JACKのHP株式のブログ不動産とFXのブログを運営。
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