第15回 英和(9857) 割安個別株の一本釣りで対応

平野憲一の相場表街道/裏街道 連載


平野 憲一氏

平野 憲一氏

先日、某証券の支店講演会講師を務めた。テーマは「世界の現状・日本の将来 その中で選ばれる銘柄」。手元で集計している84種類のマクロ指標を使って、日米欧中の現状と趨勢(すうせい)、その延長線上に目先の姿を描いた。話していて強く感じたのは、世界の中で一周先を走るアメリカ経済の強さだ。欧州は厳しいけれど、今のアメリカがある限り大丈夫!とあらためて思った。今米国株は欧州株の下げに引きずられて高値波乱となっているが、ここらで踏ん張れる力は十分に持っていると思う。

その欧州についてだが、過日、ロシア大使館でのガスプロム銀行のカンファレンスに出席した。ウクライナ情勢を巡って日米欧とロシアは緊張関係にあるが、それでもロシア経済が日本に期待していることを強く感じた。同時に欧州との対立を好んでいない事も実感した。欧州もこれ以上の対ロ関係の悪化は許されるものではない。

IMF(国際通貨基金)の分析の通り、世界経済は減速気味だが、各国は十分それを認識しており、ここからの回復は可能だ。米国株は再び上昇に移っていくと思う。

日経平均200日移動平均以下での展開は、陰の相場・下げ潮相場ということだが、インフラ整備やオリンピックでやらなければならないことが山ほどある今の日本は下げ潮になっている暇はない。割安個別株一本釣りでチャンスを待とう。

英和(9857・2部)は計測・制御機器中心に情報通信機器から産業機械まであらゆるハイテク機器を扱う総合商社。最近では、「提案型セールスエンジニア企業」へと変貌(へんぼう)し、増収増益を続ける有望企業だが、時価500円では、予想PER8.29倍、PBR(株価純資産倍率)0.44倍、配当利回り3%(いずれも10日時点)と割安。品薄株ではあるがそれだけに水準訂正が期待できる。全体下げにつられ売り物が出ることを期待する。

著者紹介 平野 憲一(ひらのけんいち)
1970年立花証券入社、2006年執行役を経て、2014年7月独立。現在、ケイ・アセット代表。“株一筋40年”のマーケットアナリストとして鋭い分析に定評がある。メディアへの出演多数。日本証券アナリスト協会検定会員。
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