取材の現場から ネットセキュリティー関連に活躍場

取材の現場から 連載


情報家電のセキュリティー対策強化も NEC、ラック、システナなど

写真週刊誌『フラッシュ』9月23日号が急きょ、発売中止となった。理由は、海外セレブのプライベート写真だという。米アップルのデータ保管・共有サービスの「iCloud」から、女優やモデルなど著名人のプライベート写真がネットに流出する事件が起きたが、その写真を誌面に掲載していたそうだ。

ラック(3857) 日足

ラック(3857) 日足

「自撮りだから著作権は本人にあり、肖像権もある。当人に許可を得なければ、多額の損害賠償請求を受けかねない。セレブには敏腕弁護士がついている。販売中止は当然」(弁護士)。

写真流出は9月19日の新型iPhone6の発売直前のことで、アップルやiPhone関連企業にも影響が出るのではないかとも言われる。日本ではシャープ(6753)セイコーエプソン(6724)、村田製作所(6981)TDK(6762)などにも波及するか――。

写真流出に関してアップルは内部調査を行い、技術的な問題によるものではなく、ありふれた手法でハッカーが写真を入手したと説明。パスワードを忘れた場合を想定し、母親の旧姓、ペットの名前、出身小学校などを「秘密の質問」として事前登録するが、著名人なら母の旧姓やペットの名前という程度の個人情報は分かる。そうした情報を駆使してハッカーがパスワードを割り出し、画像を手に入れたという。

システナ(2317) 日足

システナ(2317) 日足

ともかくアップルとしては、これを機にセキュリティーを強化するという。新型iPhoneやApple Watchには指紋認証機能が搭載されているので、他機種にも指紋認証を活用するのではないかとも言われる。となれば、ディー・ディー・エス (3782・東マ)KYCOMホールディングス(9685・JQ)、また、米国の指紋認証テストで1位を獲得したNEC(6701)にはプラス材料だ。

ネットセキュリティーの問題はスマートフォンにとどまらない。家電のネット化が進んでいる。独立行政法人・情報処理推進機構は3年前から情報家電のセキュリティー対策強化を唱えている。セキュリティー情報の分析などを行う一般社団法人JPCERTによれば、アイ・オー・データ機器(6916・JQ)のネットワークカメラが第三者から遠隔操作される可能性が見つかったと7月に公表している。

LINE上場が控えていることも踏まえれば、ネットセキュリティーは注目分野だ。個人情報を漏えいさせたベネッセ(9783)のセキュリティー対策を担うことになったラック(3857・JQ)や、不正送金対策アプリを開発したシステナ(2317)などは、これからも注目だ。

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