取材の現場から アイス・バケツ・チャレンジ「氷水で明らかになるビジネス人脈」

取材の現場から 連載


トヨタとスパークスの関係は

米国発のアイス・バケツ・チャレンジが、日本国内でも拡散中だ。難病ALS(筋萎縮性側索硬化症)の研究支援金を寄付し、かつ、氷水をかぶる人が増えている。企業経営者の多くも参加し始め、ソフトバンク(9984)の孫正義社長も8月20日に氷水をかぶった。このチャリティー活動は、誰かに指名されないと参加できないルールになっている。そのため、参加者の人脈がここで明らかになるのも注目点だ。

孫社長はヤフー(4689)の宮坂学社長やガンホー(3765・JQ)の森下一喜社長を指名。さらに森下社長は、コロプラ(3668)の馬場功淳社長、カプコン(9697)のゲームクリエイター・辻本良三氏を指名。また楽天(4755)の三木谷浩史会長兼社長は、GMOインターネット(9449)の熊谷正寿社長から指名を受けている。

この“友達の輪”は想定の範囲内だが、ちょっと話題になったのが、8月21日に氷水をかぶったトヨタ(7203)の豊田章男社長。後継には日産(7201)の志賀俊之副会長と、トヨタ販売店協会の久恒兼孝理事長、そしてスパークス・グループ(8739・JQ)の阿部修平社長を指名した。志賀副会長とは自動車工業会で共に震災や円高に取り組んできた同志であり、久恒理事長は系列ディーラーの代表者なのでこれも同志。では阿部社長はどういう関係か。同志でなく、同窓なのだという。

「豊田章男さんは大学卒業後、米国のバブソン大学に留学。帰国後、章男さんには“謎の投資顧問”が付いていた。それが阿部氏だった。阿部氏もバブソン大出身でその関係で知り合ったらしい。『トヨタの資金運用に、その謎の投資顧問が起用されたらエライことになるのではないか』と当時、トヨタ内部では密かな話題となった」(トヨタ関係者)。

スパークスは2001年に上場するが、その大株主に豊田章男氏の名があった。06年以降は名前は消えたが、「出資するほど強い個人的な関係があったんだ」とトヨタ内で話題になった。

「それでも章男さんと阿部さんの直接の関係は見えなかった。それが今回のチャリティーで明明白白となった」(前出・関係者)

ちなみに阿部氏が後継指名した藤井氏はスパークスの取締役で、何とトヨタファイナンシャルサービスの元役員。このトヨタとのつながりの濃さは、一体何なのだろうか?

ちなみに、イオン(8267)の岡田元也社長もバブソン大の出身。いろんな経営者がどこでつながっているか、分からないものだ。

戻る