第3回 夢真HD(2362) 建設技術者集団トップ狙う

平野憲一の相場表街道/裏街道 連載


平野 憲一氏

平野 憲一氏

日本経済のウイークポイントは人口減少だ。立花証券創業者石井久氏が1997年の日経新聞「私の履歴者」で強く警告して以来、歴代の政権は政策の重点目標とし、少子化担当大臣も数多く代わったが成果は出ていない。

最近ではギブアップともいえる1億人維持政策に後退した。言い換えれば現在から2,700万人の減少を容認したということ。100万都市が27個も消滅する事を容認する危機意識の無さは不思議の一言だが、産業界はこれを前提としたタイムテーブルに付き始めた。老朽化したインフラ整備や2020年を前提にした工事量の増加が明らかなのに、大手ゼネコンは適正人数の採用を行わない。採用した社員は40年間企業戦力として存在するわけだが、40年後にそんな戦力は必要ないということが分かっているからだ。

夢真HD(2362) 日足

夢真HD(2362) 日足

従って産業界、特に建設業界の慢性的人手不足は続き、これを補う人材派遣業者が重要な任務を担う。夢真ホールディングス(2362)に注目する。

同社は建設現場の施工管理士を専門に派遣する。大手ゼネコンの若手社員教育を兼ねていたこともあり、各社に深く入り込んでいる。大量採用で収益は過去最高を記録し、2017年を最終年度とする中期経営計画へダイナミックに近づいている。配当性向100%を目指す企業が話題になっているが、同社は以前より100%配当を目標とし、前2013年9月期連結1株利益22円70銭(前期比80%増)に対し配当20円を実施している。会社側は5,000人を超す建設技術者集団を抱えるトップ企業を目指し、17年の配当目標である現在比4倍の80円に自信を示している。日柄調整も十分で、再騰のタイミングは近いとみる。

著者紹介 平野 憲一(ひらのけんいち)
1970年立花証券入社、2006年執行役を経て、2014年7月独立。現在、ケイ・アセット代表。“株一筋40年”のマーケットアナリストとして鋭い分析に定評がある。メディアへの出演多数。日本証券アナリスト協会検定会員。
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