気分スッキリ(Calm)→株価上昇 「6月15日W杯」でも応用可能

夕凪所長のイベント投資100% 連載


先日、投資仲間からとても面白い論文を教えてもらった。それは「ツイッターに投稿された内容から株価が予測できる(原題 Twitter mood predicts the stockmarket.)」というものである。

ツイッターとは、ざっくりと言ってしまえば「誰が投稿したのかがはっきりと分かるインターネット上の掲示板」みたいなものである。PCやスマートフォンから誰でも投稿でき、そして読むことができる。1投稿が140字以内に制限されているため、投稿する側も読む側も気楽である。

わたしはこのツイッターをザラバ中ずっと監視している。株式取引における情報源として活用しているためだ。ほぼリアルタイムにニュースのヘッドラインが表示されるし、ある株式が急騰もしくは急落すると、誰かがそれを指摘してくれる。ツイッターを監視することで株式市場に起きている多くのことをすぐに把握できるのである。

論文では、私の英語力が確かなら、ツイッター中で「Calm」という単語が多く現れると、それが2-6日後のダウジョーンズの株価に現れる(統計的な有意さが出る)と説明している。「Calm」という単語は、日本語にすれば「落ち着いている、穏やか、スッキリ」といったあたりであろうか。論文の中で多くなる例としてあったのは、大統領選挙の終了後と感謝祭の休み明けである。

fig1これと同じことが日本でも起きているのかもしれない。その1つが連休明けは株価が上がりやすいという現象である。一般的には連休中の突発的なリスク回避で前週末に売った分を再び買い戻すため上がりやすいと言われている。しかしながら休み中に気持ちが「スッキリ(Calm)」した影響もあるかもしれない。

ほかに「スッキリ(Calm)」が使われるような機会として、男子のワールドカップサッカーというのも考えられる。日本が試合に勝てばスッキリとして株価が上昇し、引き分けや負けの場合はスッキリせずに株価が下落するのではなかろうか。

そこで過去のワールドカップにおける株価推移について調べてみることにした。ただし論文の内容を利用する場合、少し調整が必要となる。サッカーの試合間隔は4-6日程度で行われることから、論文では2-6日後に株価に現われるとしているが、今回は2-3日後とした。また試合後のすぐに土日がやってくる場合は株価への影響の判断ができないため、このようなケースは除外した。具体的には試合翌日が月、火、水曜日ではない場合は除外した。

以上の条件で、試合翌日(1日目)の終値をベースとして、3日目の終値までのTOPIXの終値の推移をグラフ化してみた。対象となるのは勝ちは2回分、引き分けも2回分、負けは4回分であり、それぞれ平均化したものである。

男子サッカーW杯勝敗とTOPIX推移
試合翌日 2日後 3日後
○勝ち 0% +1.15% +0.52%
△引き分け 0% -0.93% -1.37%
●負け 0% -0.22% -0.30%

グラフから、試合に勝てば株価は上昇し、負けか引き分けなら株価が下落し、想定通りの結果が出た。気分がスッキリするかどうかが株価の方向性を決めている可能性がある。

ただ、今回の投資戦略はあまりにもサンプル数が少ないため、偶然なのかそれとも統計上意味があるのかの判断がつかない。実際これを投資法として利用するにはまだ早過ぎる。ちょっと試しにやってみるかという程度でいいだろう。

今年開催されるワールドカップで条件に適合するのは、6月15日のコートジボワール戦である。もし試合に勝てば翌日16日の終値で株価を買い、18日の終値で売ればいい。引き分けか負けなら、買いと売りが逆にする。ぜひ勝って株価を上げてほしいものである。

夕凪所長とは…
証券界会社のプロも参考にしているサイト「ダントツ投資研究所」を主催。現在はフルタイムの個人投資家。株主優待投資を中心に読者の投資力向上を目指したメルマガ「夕凪所長の株主優待最新ニュース」も発行している。
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