システムトレード戦略 その5 実際の運用上で注意すべきこと なぜ高スペックPCが必要なのか?

JACK流「勝利の方程式」 連載


“禁じ手”は安直なルール変更

今回からは、実際に運用していく上での注意点を掲載していきたいと思います。

まずは、システムトレードのPC(パソコン)環境になります。

システムトレードにおいては、実際にそのままソフトを購入して、ストラテジーをそのまま使う方も多いとは思いますが、やはりさまざまなシミュレーションを含め、バックテストやフォワードテストが必須であることから、PCのスペックだけは、できる限りいいものにした方が賢明です。

理由としましては、バックテストの処理の大半がハードディスクの回転数(rpm)に依存しているため、より回転数の大きいハードディスクのパソコンの方が検証時間が短くなるからです。

ちなみに、私自身は、さらに高価にはなりますが、HDDに比べ処理速度が高速であり、ランダムアクセスが速いSSDを使っております。

この検証時間というのも実は曲者で、ちょっとしたストラテジーの条件の追加や削除、あるいは修正作業において、1回1回のテストが必要になります。1回当たりの検証時間が10分とか20分、極端な話、1時間近くかかることを私自身、経験しておりますが、それが、前述したような環境であれば、1回当たりおおむね2―3分で完了しますので、大変ありがたいものです。

やはり、システムトレードを本番で運用するには、とにかく検証作業は付きものです。長時間かかってしまうから省略してしまうというような考え方は、もってのほかであり、短時間で終了するかどうかは、体感的ストレスを含め、格段の違いがあります。とにかくHDDやSSDといったところは、しっかりとしたスペックにしていただければと思います。

また、さらに欲を言えば、ほかのソフトなどをインストールしないで、システムトレード専用パソコンとして1台購入することを強くお薦めします。

理由としましては、やはり、どうしても兼用すると、ほかのソフトの使用やダウンロードの繰り返しによって、徐々に重くなってくる経験はPCを使っている方ならばご存知だと思います。

PCが重くなってくると、先々の検証時間の長期化が考えられることから、とにかくPC環境においては、別に1台専用機を用意することにより、システムトレードが安定して継続して動作することが保証されるというところではないでしょうか。

次に、ストラテジーを運用する局面になります。実際に自分自身で満足できるストラテジーを入手、構築した場合でも、いざ運用開始した際、なかなかシグナルが出ず、約定しないことがあります。極端な話、私自身も、1カ月近く1つの注文も約定しないということが今でもあります。

その場合において、一番の禁じ手というか、やってはいけないことは、約定しない現状を打破するために、せっかくのストラテジーの内容を自分自身で変更してしまうことになります。例えば、買いのルールとして、当初は前日の終値から-5%の指値としているところを-3%、極端な話、成り行きで発注してしまうということです。

当然のことながら、買いシグナルや約定は増えますが、パフォーマンスの結果は、どうなりますでしょうか。テストをすれば一目瞭然(りょうぜん)ですが、当初の売買ルールより劣るはずです(もしも劣らないということであれば、そのパターンを研究や検証をせずに本番運用してしまったという別の反省点が生じます)。

このあたりは運用資産の硬直化からの焦りが一番であり、何せシステムトレードですから、約定しなければ、自分自身の資産運用に寄与することは一切ありませんので、気持ちはよく分かります。自分自身も、ついつい甘めの条件に変更したことも過去にはありました。

しかしながら、その時点で、自分自身でせっかく構築し、リリースしたシステムトレードのルールを破ることになりますから、絶対にしてはいけない行為だと思います。

もちろん、いつもいつも買いシグナルや約定ができるストラテジーであれば問題がありませんが、実践を積み重ねていく上で、このような局面に遭遇することも多々あると思います。大切なことですから、ぜひとも心がけていただければと思います。

JACK(ジャック)とは…
個人投資家。バーテンダー、予備校講師、公務員、サラリーマンと多彩な職歴を歩む傍ら、IPO(新規公開株)で一気に長年の含み損を一掃し、1億円超の資産を築く。現在は、株式投資の大勝負やバブルのタイミングを待ちつつも、不動産投資やFXに開眼。寝る時間を惜しんで必殺技を模索中。株式・不動産を含むあらゆる投資領域において、今後どのような投資法を発掘するかが非常に注目されている投資家である。2012年3月30日、4冊目の投資書籍「サラリーマンの月収をらくらく20万増やす方法」(ごま書房新社・税込1,575円)発刊。
JACKのHP株式のブログ不動産とFXのブログを運営。
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