取材の現場から 内閣府が上場企業の女性管理職比率を公表

取材の現場から 連載


セブン銀行は女性役員2人だが…

今、インターネットのニュース検索で、「女性」「幹部」と入力すると、オウム裁判の記事が結構ヒットする。そういえばオウム真理教は、女性幹部が存在感を示していた。そして安倍政権も今、女性活用を主要政策として掲げている。

内閣府は1月31日、「女性の活躍『見える化』サイト」を立ち上げ、上場企業の女性管理職比率の公表を始めた。企業各社は口をそろえ、女性の積極活用を言うが、現実はそうなっていないことが分かる。例えば、銀行業界がそう。

セブン銀行(8410) 週足

セブン銀行(8410) 週足

「銀行はもともと女性活用が遅れていた業界。1986年に男女雇用機会均等法ができて、やっと女性の総合職を採るようになった。かといって、女性の管理職がどんどん誕生したわけではなく、総合職の女性の多くは結婚すると退職。せいぜい、エリア採用の女性が支店長になる程度。もちろん役員に女性は1人もいない」(メガバンク幹部)

確かに、上場している銀行で女性役員がいるのはわずか7行。セブン銀行(8410)が2人で、高知銀行(8416)静岡銀行(8355)東邦銀行(8346)福井銀行(8362)武蔵野銀行(8336)横浜銀行(8332)は1人。ただし、女性役員はすべて非常勤。弁護士や地元県庁OG、それから日本総研の扇百合理事やソフィアバンクの藤沢久美代表といった著名女性が社外取締役に就いているにすぎず、内部昇格者はゼロだ。

さて、安倍政権の下、銀行プロパーの女性役員は誕生するのだろうか。現実は、「今年は女性総合職の採用を始めた当時の新入社員が執行役員になる年次。銀行業界で女性役員第1号が出てもおかしくはないのだが…」(前出メガバンク幹部)と、懐疑的だ。

女性の管理職への登用も遅れている。3メガの女性管理職比率を見ると、みずほ(8411)13.0%、三井住友(8316)10.7%、三菱UFJ(8306)13.6%という具合。社員の男女比率のほぼ半分が女性なのにもかかわらずだ。

ちなみに女性管理職比率が高いのは、みちのく銀行(8350)の21.76%がトップで、次が滋賀銀行(8366)の16.4%。上場銀行37行中、女性管理職比率が10%を超えているのは13行に止まる。

女性登用について、みずほは「2014年度末までに15%程度」、三菱UFJは「2015年3月までに女性マネジメント300人、役付者女性15%」と目標を示しているが、目標達成はおぼつかないともっぱらみられている。

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