相場分析も「10年サイクル」 今年はともかく…、来年大いに期待

夕凪所長のイベント投資100% 連載


2・5・6・8・9が好調年

年間の相場に対する格言は、干支(えと)で言い表すのが一般的である。「辰巳天井、午尻下がり、未辛抱、申酉騒ぐ、戌笑い、亥固まる、子は繁栄、丑つまずき、寅千里を走り、卯跳ねる」。今年は午(うま)年なので、格言にあてはめると「尻下がり」と今一歩の相場が予想される。

確かに昔の日本の暦(こよみ)は干支が基準となっていたのであろう。普段使っている暦に沿って人々は行動するのであろうから、干支の格言には意味があると言える。しかし現代では年賀状を書くときに思い出す程度で、ほとんど使われることはない。なじみが薄いため警察が年齢のごまかしをしていないか確認のために生まれ年の干支を聞くということに使われるほどである。また、日本市場のメインプレイヤーである海外投資家は干支のことなどは全く知らないであろう。いつまでも干支を基準とした格言のままでいいのだろうか。

このことに気づかされたのは、昨年のパンローリング社主催の投資戦略フェアに有名な投資家「ラリー・ウィリアムズ」が講義にやってきたときのことである(今年もやってくるらしい)。彼はこう言い残していった「米国市場において西暦で末尾が“5”の年は素晴らしい成績が出る。家を抵当に入れてでも投資すべきだ」と。もしかして、これは日本株でも当てはまるのではないだろうか。

そこで12年周期の干支ではなく、10年周期の西暦を使って年間相場の傾向を調べてみた。対象は日経平均株価で、期間は1950年から2013年までの計64年分である。下の表に西暦の末尾年数と、その末尾年数における平均上昇率(年初の終値と年末の終値を比較)を記載し、上昇率プラスの年は「勝ち」、マイナスの年は「負け」としてカウントしている。

調査期間中の年間平均上昇率は11・15%である。それよりも良い上昇率を出している西暦の末尾の年は“2”“5”“6”“8”“9”である。その中で一度も負けたことのない年が“5”と“9”である。やはり日本でも末尾が“5”の年はいい年なのだ。

さらにその上をいく成績を出しているのが末尾“9”の年である。一方で残念なのが末尾が“7”の年である。ラッキーセブンとして一般に好まれる数値ではあるのだが、上昇率としては最低である。

これらの結果から、年間相場に対する格言は、12年周期の干支を使うのではなく、10年周期の西暦を使った方がよりはっきりし、当たる確率も高まるのではなかろうか。

実生活において、12年周期としてはオリンピック、サッカーのワールドカップ、大統領選挙、 日本の参議院選挙などスポーツと選挙が当てはまる。一方で会社計画を立てる際には5年、10年周期であろうし、記念行事や記念配当なども10周年が一般的である。社会的には10年周期が一般化している。12年周期よりも10年周期の方が株式相場に強い影響を与えていると考えてもいいのではなかろうか。

今年は14年であるから末尾が“4”の年にあたる。過去のデータからは今一歩である。しかしながら来年は“5”であるため、いい年になりそうである。そして20年の東京オリンピックまで、“6”“8”“9”と良くなりそうな年が続く。今年はなんとか切り抜けて、来年以降に大いに期待したいものである。

西暦末尾と年間相場
1 2 3 4 5 6 7 8 9 0
平均
上昇率
9.18% 26.16% 10.44% 4.12% 17.18% 14.09% -7.67% 15.66% 26.93% -4.10%
勝ち 4 4 5 4 6 5 1 4 6 2
負け 3 3 2 2 0 1 5 2 0 5
干支と年間相場
干支
平均上昇率 14.45% 9.13% 15.68% 23.71% -0.87% 2.34%
勝ち 4 4 4 3 3 1
負け 1 1 1 2 2 5
干支
平均上昇率 16.91% 27.77% 12.43% -7.30% 6.74% 9.85%
勝ち 4 5 4 2 3 4
負け 2 1 2 3 2 1
夕凪所長とは…
証券界会社のプロも参考にしているサイト「ダントツ投資研究所」を主催。現在はフルタイムの個人投資家。株主優待投資を中心に読者の投資力向上を目指したメルマガ「夕凪所長の株主優待最新ニュース」も発行している。
戻る