取材の現場から 「女性の活躍促進・企業活性化推進営業大作戦」 事業所内保育施設ビジネスに商機

セクター 取材の現場から 連載


安倍首相は、女性の役員や管理職への登用を企業に提唱している。これに合わせて野村証券(野村HD・8604)が「ノムラ女子力30」なる指数を提唱。経済産業省と東証(日本取引所グループ・8697)も「なでしこ銘柄」という女性が活躍する企業をピックアップした。だが、女性を登用するだけで業績が伸びるわけはなく、「女性銘柄」には懐疑的な意見も強い。

しかし、政府は結構本気で動いている。全国の労働局が地元企業に対し、女性活用のプレッシャーを掛けている。

「労働局の雇用均等室が会社にやってきて、『お宅は女性の管理職登用人数が低い。努力目標ですが、政府は女性活用を政策に掲げている。女性管理職を増やしてほしい』と言ってきた。もちろん強制力はないが、無視すると労基署の検査などで痛くない腹を探られかねないから心配だ」(千葉の経営者)

全国の労働局では地元企業へのアンケート調査を行っており、女性活用率の低い会社にこんな指導を行っている。新潟や石川、岡山、宮崎などでも労働局長が地元の著名企業に赴き、女性活用を求める活動を行っている。こうした活動は、「女性の活躍促進・企業活性化推進営業大作戦」と名付けられている。

それで、労働局は何をしているのかというと、経営者に「ポジティブアクション宣言」への参加を求めている。何かというと、経営者が「女性活用を強化する」と宣言すること。宣言企業を労働局は増やそうとしている。

厚労省のサイトを見ると、イオン(8267)オムロン(6645)資生堂(4911)ソニー(6758)中部電力(9502)日本色材工業研究所(4920・JQ)ベネッセ(9783)みずほ(8411)が「宣言」を行っている。

この政策はさらに強化する方針のようで、来年度予算では9億5,000万円を要求している。

しかし、宣言だけでは女性登用はもちろん、株価にもどれだけ影響を与えられるかは疑問だ。しかし、予算要求を見ると、「助成制度の拡充」とある。厚労省には「両立支援助成金」という、事業所内保育施設をつくる場合に出る助成制度がある。もしこれが拡充されれば、保育関連企業の仕事が増える。そんな会社を探すと、JPホールディングス(2749)サクセスホールディングス(6065・2部)夢真ホールディングス(2362・JQ)東海染工(3577)といった会社がある。株価を考えれば、「女性」より「助成」の方がインパクトがあるだろう。

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