相場は四半期サイクルで動く 「12月末」「3月末」に狙い目 例外パターンも機敏に対応

夕凪所長のイベント投資100% 連載


今年も、もう残り数日となった。今年の株価動向を振り返ってもいい時期であろう。今年の日経平均株価は春先に大きく上昇し、ゴールデンウイーク後に低迷、そして年末に上昇という結果であった。実はこれ、毎年繰り返されている光景である。

今年も含めた過去10年間における日経平均株価の年間平均推移グラフをご覧いただきたい。春先に株価が上昇し、それからゴールデンウイーク後に低迷、そして年末に上昇という大きなパターンが見える。なぜこれほどまで毎年同じ傾向になってしまうのであろうか。

とても大きな要因として考えられるのが、「企業決算のタイミング」である。3月を本決算としている上場企業は約70%。これに6月、9月、12月に本決算の企業を加えると85%にもなる。四半期おきに行われる決算発表は、これら企業が一斉に行うことになる。この発表時期の集中による影響を、市場は何らかの形で受けている可能性が高い。

グラフをよく見ていただくと、3月末、6月末、9月末、12月末といった、3の倍数月となる期末の株価が高くなり、その間に株価が落ち込む四半期サイクルになっていることがわかる。優待や配当などの短期間の権利取りの影響なのかもしれない。ヘッジファンドの多くは中間期決算が5月、本決算期が11月と言われている。その時期の大きな下落も四半期サイクルのパターン形成に加わっているのであろう。

過去10年間 日経平均の推移

過去10年間 日経平均の推移

四半期決算が本格化し始めたのがちょうど10年程前。もし日経平均株価の年間平均推移の平均年数を10年間ではなく20年間とした場合、この3の倍数月の株価高はグラフ上から見えなくなる。そのかわり、年末から5月くらいまで株価が上昇し、その後は下落するという1年サイクルになる。四半期決算が株価のサイクルを1年から四半期へと変化させた可能性が高い。

つまりは、ここ10年間、日本株は四半期サイクルで株価は変動しているのである。これに対する投資戦略としては、3月末、6月末、9月末、12月末といった期末に向けて買いポジションを取る。特に、3月末の年度末と12月末の年末の時期は上昇幅も大きいので、狙い目である。それ以外の時期は、ポジションを軽くして次の上昇時期に備えるのがいいのではなかろうか。

しかしながら、何事にも例外がある。市場を大きく揺るがすような出来事が起きると、このサイクルに従わなくなる。  「バブル」が起きた時などである。2005年の郵政解散時には、夏場から年末にかけて株価がどんどん上昇していった。秋口に日経平均株価が年初来高値を更新するようなパターンは、ほとんど見かけない。それが起きたのである。

年間のサイクルを無視するような株価上昇が起きた時、それはバブルの可能性が高い。バブルであると認識した上で、それに乗っかって買うというのも、ひとつの戦略である。

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