IPO社長会見 N・フィールド(3186) 精神科に特化した訪問看護事業社

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野口和輝代表取締役社長

野口和輝代表取締役社長

N・フィールド(6077)が8月29日、東証マザーズに新規上場した。公開価格1,500円に対し、約2倍の3,100円で初値を形成。上場当日の記者会見で同社の野口和輝代表取締役社長=写真=は次のように語った。

先人不在も課題は山積み…当社は精神科に特化した訪問看護事業を唯一、全国展開。現在は大阪を中心に35の訪問看護ステーション「デューン」を運営する。訪問看護については、厚生労働省が2004年に医療費抑制のため「入院から在宅へ」とのビジョンを掲げており、これに沿う事業といえる。しかしながら、その受け皿となる、訪問看護を含めた在宅医療サービスの整備はいまだ進んでいないのが現状。精神科医療について言えば、厚生労働省が目標とする「15年までに7万床削減して28.2万床へ」の達成は非常に難しい状況にある。

「介護」と「看護」の違い…看護は国家資格を持つ看護士だけが従事できるのに対して、介護はヘルパーなど民間資格取得者も可能と、全く異なる事業だ。訪問看護は、利用者の主治医から「指示書」を受け取り、これに基づく医療行為を行う。こうして医療機関と連携しながら、精神疾患患者の服薬や治療などに関するケアを行う。上場を機に当社の知名度が向上したため、足元では医療機関や行政機関から連携の引き合いが増えている。

5年で売上7-8倍目指す…直近3期連続で赤字だったが、これは、出店を加速させたため。施設数は10年の8から、11年には17、12年には32まで拡大した。しかしながら、当社施設は初期投資300万円ほどと低コストのため回収期間が短く、いずれも今期からは収穫期に入るとみている。今後は東京、大阪、福岡、札幌の4大都市圏を中心に出店あるいは既存施設の拡大を計画する。新規出店の際には既に軌道に乗った拠点の隣接エリアを埋めることで、スタッフの行動距離や集客面などでムダが発生することなく成長可能と考える。5年後には全国に支店を設けて、売上規模も現在の7-8倍程度をイメージしている。

<記者の目>
精神科医療は360万人ほどのマーケットといわれるが、同社の利用者は2,300-2,400人にとどまる。まずは精神科領域でのシェア拡大に注力するようだが、それ以降は他領域への進出についても視野に着々と準備を進めているもよう。

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