IPO社長会見 チムニー(3178) 顧客目線の経営に転換

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チムニー和泉學社長

チムニー和泉學社長

チムニー(3178)が12月14日、東証2部に新規上場した。2009年11月にMBO(経営陣による買収)で上場廃止された後の再上場だ。初値は公開価格1,000円比で5.5%安の945円。上場当日の記者会見で、同社の和泉學(いずみまなぶ)社長=写真=は次のように語った。

初値について…株価は市場の「見えざる手」で形成されるものだが、あともう一歩だったな、というのが素直な感想だ。

MBOによる変革…(1)事業構造の体質を変える(2)新しい立ち位置で、居酒屋だけではなく、もう1つの柱を築く(3)グループに水産会社を持つ強みから、海鮮食材の提供で他社との差別化を図る――という3つの大きな変革に取り組み、ほぼ達成できたと感じている。

今後の戦略…(防衛省など飲食販売施設の営業を受託する)コントラクト事業は、1年間で149店舗を立ち上げることができ、1つの自信になった。今後も、さらに進めていきたい。売上高1,000億円(今12月期予想424億円見通し)と1,000店舗体制は、先の話ではない。居酒屋で800億円、コントラクトで200億円。これにM&A(企業合併・買収)関連も加わる。2015、16年までには達成できそうだ。

親会社…かつては、いつも大株主の意向を重視してきた。最初にイオングループを出る際は、車社会到来で飲酒事業を敬遠して売られた。米久大株主時代は、ハム、ソーセージ販売強化のため、ビアレストランを作ろうとした。キリン傘下に移ると、ビールはキリン主体となり、三菱商事の際は、輸入飼料で牛や豚を飼いながら展開した。立ち位置が変わったことで、顧客目線とのギャップも解消されている。

<記者の目>
地味な居酒屋業態で、再上場による新鮮味の乏しさなどから公募価格割れの推移を強いられた。投資ファンドのカーライルが大株主にとどまることも需給面の懸念を誘っている面はあるが、カーライル側は、「ロックアップ解除後も、市場でチョロチョロ売るようなことはしない」と言明している。100株株主にとって優待を含めた実質利回りは12%台後半。権利付き最終日の25日にかけて、目先権利取り人気が波及するか…。

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