Mr.009の新興市場 決算発表注目度は中小型株に追い風

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中小型株市場は引き続き相対的な堅調推移が想定される。4-6月期の決算発表が本格化しているが、これまでのところ主力株でのポジティブサプライズは限定的であり、短期資金の決算発表に対する注目度も中小型株に高まりやすくなろう。今回はダイコク電機(6430)日本トリム(6788)を紹介したい。

ダイコク電機(6430) 週足

ダイコク電機(6430) 週足

ダイコク電機はパチンコ・パチスロホール向けのコンピューターシステムの製造・販売を行う(1)情報システム事業、パチンコメーカー向けの電子部品の製造・販売を行う(2)制御システム事業が収益の源泉。同社のホールコンピュータは、国内で40%のトップシェアを持つ。そのトップシェアを活用した会員制情報提供サービス「DK-SIS」は業界内外に対するシンクタンクとして機能しており、事実上の業界デファクトスタンダードになっているなど、足元の経営基盤は盤石である。

2013年3月期は売上高、利益ともに上場来の最高値を更新した。14年3月期の業績予想は、売上高で前期実績比13.4%減、営業利益で同43.0%減が見込まれている。経営環境面での追い風を期待せず、通常の環境下での収益予想としているが、新規に投入する複数機種のパチスロ台のうち、どれか1つでもヒット商品が出た場合、収益が大きく上ブレする可能性がある。

「既存事業のシェア拡大」「すそ野を広げる新規事業の育成」「大ヒット商品の企画製造」の3点を柱とする中長期計画では、10年後に連結売上高1,000億円、経常利益100億円を1つの目安としている。これは、足元の同社の平均的な事業実績の約2倍にあたる。新規事業ではパチスロ遊技機の投入などで実現しつつあり、将来的には同社のお家芸であるビッグデータの収集・分析ノウハウにさらなる磨きをかける。株価はPBR(株価純資産倍率)で1倍を下回り、配当利回りで5%に迫る。これまでの努力が業績の飛躍という形で結実しつつある状況下、それへの認知次第で水準訂正の余地を残す格好となっている。

日本トリム(6788) 週足

日本トリム(6788) 週足

日本トリムは、整水器の国内トップメーカー。整水器とは、「電解水素水」という、アルカリ性で高い抗酸化作用を持つ水素を豊富に含む水を普通の水道水から生成する家庭用医療機器。浄水器が水道水を浄化することでより安全でおいしい水にするだけなのに対し、整水器は、浄化した上にさらに健康効果のある水を生成できる。同社は、この整水器で国内市場の53.7%(12年矢野経済研究所調べ)を占め、2位のパナソニック(6752)の2倍以上のシェアを誇る。圧倒的なシェアを持つ最大の理由は、同社が独自技術で開発した整水器が作り出す水の質の高さにある。電解水素水は、飲むことによってアンチエイジングや、健康維持への寄与が期待されているが、同社は、世界中の研究機関や大学と産学共同研究を実施し、電解水素水の健康維持への効果に関して数多くの論文を発表している。健康ブームに加えて、科学的な裏付けがあることがトップシェア維持の背景となっている。10年後には、足元の約10倍となる連結売上高1,000億円への到達を長期経営目標として明言している。利益率の高さも注目に値する。

セミナーを通じて消費者に直接営業をかける独自の手法は、13年3月期で売上高営業利益率20.4%、売上高経常利益率22.8%という高い水準を実現。直接販売により、不当な値崩れを防ぐことができ、整水器が一定量以上売れれば、営業利益率が急速に上昇する効果も利益率向上に寄与している。近い将来には売上高経常利益率25%の達成が視野に入っている。

7月25日に発表された14年3月期の第1四半期(4-6月期)決算は、売上高が前年同期比24.4%増の32億2,000万円、経常利益が同73.8%増の9億7,000万円と成長スピードが加速した。また、14年3月通期の予想は売上高で前期比12.3%増の120億600万円、経常利益で同10.7%増の27億円であり、業績上ブレ期待が高まった格好だ。

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