大量保有報告書から  JPモルガン バイオ関連、新興不動産も買い付け  キャピタル、ブラックロックは大型製造株に矛先

個別 概況


直近1カ月間に提出された大量保有報告書で著名機関投資家による買い付けが確認された主な銘柄を表にまとめてみた。

テラ(2191) 日足6カ月

テラ(2191) 日足6カ月

機関投資家別では、JPモルガン・アセット・マネジメントの銘柄選択が特徴的だ。11月30日に上場したバイオベンチャー、ジーンテクノサイエンス(4584・東マ)の大量取得を明らかにしたほか、がん免疫細胞療法サービスのテラ(2191・JQ)も新規取得と、時流をとらえた銘柄選別健全。

また、不動産株についても銘柄を入れ替えつつ積極対応している。具体的には、コスモスイニシア(8844・JQ)を全株売却する一方、ケネディクス(4321)、サンフロンティア(8934)、ランドビジネス(8944)、レーサム(8890・JQ)の保有比率を5%超に高めてきた。いずれもかつて触手を伸ばし、2008年に5%未満に引き下げた経緯のある、いわゆる新興不動産株だ。

JPモルガンAMといえば、今年に入り、ハザマ(1719)、日特建設(1929)、五洋建設(1893)といった建設株や、東京建物(8804)、東日本ハウス(1873・JQ)などの不動産株、金融株のJトラスト(8508・大証2部)など、著名機関投資家による大量保有報告が近年ほとんど皆無だった銘柄にも触手を伸ばし、市場関係者を「あっ」と言わせてきた。

中で例えば、7月に新規取得を明らかにしたJトラストが、その後7割高に進むなど、“大当たり銘柄”も散見。エッジの効いた銘柄選択で相場巧者ぶりを発揮している。

米系運用会社のキャピタルやブラックロックは、大型製造株を中心に買い付けたことがわかる。具体的には、キャピタルは、日東電工(6988)やニコン(7731)について再び買い増しに転換。

ブラックロックは、昭和電工(4004)、JCU(旧荏原ユージライト、4975)、大京(8840)の新規買い付けを報告した。この3銘柄への著名外資系機関投資家による大量保有報告は、07年以降では初めてとみられる。

このほか、フィデリティ投信はマザーズから1部に先月昇格したエスクリ(2196)を新規取得。今秋に新規取得が判明した日立物流(9086)、シップヘルスケア(3360)を継続買いしている

個別では、スタートトゥデイ(3092)をフィデリティが追加取得したほか、バミューダ籍のオービス・インベストメント・マネジメントが11月20日付で新規取得したことも判明した。先行き強気派・弱気派に二分されているといわれている同社株。株価はほぼ一本調子で下落しているが、そこを拾った形だ。

大量保有報告書から(11月7日~12月7日)
銘柄(コード) 旧持ち分 新持ち分
<JPモルガン・アセット・マネジメント>
新規取得 (12/06) ジーンテクノ(4584・東マ) 8.05
ランドビジネス(8944) 6.19
レーサム(8890・JQ) 5.22
ケネディクス(4321) 7.25
(11/21) テラ(2191・JQ) 5.79
サンフロンティア(8934) 7.69
追加取得 (12/06) 倉元製作所(5216・JQ) 4.77 5.42
(11/21) 太陽誘電(6976) 3.13 6.20
<フィデリティ投信>
新規取得 (12/07) エスクリ(2196) 5.14
追加取得 (12/07) 日立物流(9086) 501 6.03
シップヘルスケア(3360) 7.66 8.94
(11/22) 1stHD(3644・2部) 5.10 6.20
スタートトゥデイ(3092) 4.5 5.04
(11/07) レーザーテック(6920・2部) 6.91 8.07
マイクロニクス(6871・JQ) 5.24 7.24
<キャピタル・グループ>
追加取得 (12/07) 日東電工(6988) 8.55 9.82
ソフトバンク(9984) 10.03 10.95
(11/29) ニコン(7731) 9.27 10.37
(11/28) 村田製作所(6981) 11.23 11.6
<ブラックロック・ジャパン>
新規取得 (11/07) 昭和電工(4004) 5.26
(11/22) JCU(4975) 5.04
大京(8840) 5.02
追加取得 (12/07) 日本製紙(3893) 4.28 5.12
<シュローダー証券投信投資顧問>
新規取得 (12/04) 日医工(4541) 5.01
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