今話題の注目企業を追う ユーグレナ(2931) 出雲充代表取締役社長に聞く

インタビュー 個別


ユーグレナ(2931) 出雲充代表取締役社長

出雲充代表取締役社長

オールジャパン体制のベンチャーに
2030年バイオジェット燃料の事業化目指す

株式市場の期待を集めてユーグレナ(2931・東マ)が14日、今9月期第2・四半期業績を発表する。世界で初めてミドリムシの屋外大量培養技術の確立による事業化に成功。昨年12月の新規上場以来、株式市場の注目銘柄となっている。今年3月に実施した1対5株の株式分割の権利落ちを短期間で埋めきるなど、その株価パフォーマンスは驚異的。ユーグレナの魅力と今後の戦略を出雲充代表取締役社長(写真)にインタビューした。

――既に食品として収益に貢献しているミドリムシだが、海外で新たな展開が動き出している。

出雲 外務省のODA(政府開発援助)協力の下、昨年から今年にかけてバングラデシュにて、ミドリムシを用いた母子健康においての案件化調査を行った。地元NGO、食品会社、病院などを訪問した。バングラデシュ現地で将来的にはミドリムシ食品を普及したいと考えている。約70億人の世界人口のうち、地球上ではまだ10億人が栄養失調状態とされており、その解消に貢献したい。一方、東アジアにて機能性食品として販売する構想を持ち、準備を進めている。

――環境・エネルギーとしてミドリムシの活用に関心が高まっている。

出雲 3月末に政府の総合科学技術会議が次世代エネルギー政策の重点分野9項目の中で『藻』の活用が掲げられていた。ユーグレナ社では2009年に沖縄電力の協力で、石炭火力発電所の排出ガスを用いてミドリムシを培養する実証試験を実施し、発電所の排出ガスを通気してもミドリムシは培養可能との結果を得た。現在は、住友共同電力と共同で、排出ガスを通気したミドリムシの二酸化炭素固定化能力の評価を行い、将来的には商業化を目指している。また、バイオジェット燃料の研究にも注力しており、複数の企業や大学の協力の下プロジェクトを推進している。ジェット燃料の事業化という高い目標を掲げることで、45名の全社員の意識は燃えている。

――ベンチャーでありながら日本を代表する大企業と提携している。

出雲 日本のベンチャーは自前主義にこだわる傾向があるが、当社は高い研究施設や技術を持つ大企業と積極的に提携することで具体的な成果を上げることを目指している。オープンイノベーションだ。実は、創業後には500社以上を訪問してなかなか成果が得られなかった時期もあったが、伊藤忠と提携できたことを皮切りに、日立、JX、清水建設、ANA、電通などの協力を得ることができた。ある意味、日本の大企業グループは『親分肌』的な気質があり、当社を支援してくれている。日本の高い技術が集って今のユーグレナをオールジャパン体制で支えてくれているといっても過言ではないと感謝している。株式上場後は、提携希望の話もたくさん頂いている。ありがたいことでミドリムシの仲間が増えている。国内だけでなく海外からのアプローチもある。

ユーグレナ(2931) 日足

ユーグレナ(2931) 日足

――今後の事業戦略イメージと株主還元について、どう考えているか。

出雲 具体的に事業が動き出した2006年から12年の間隔で企業ステージの目標を掲げている。2018年にジェット燃料化の技術にメドを付け、その後の12年間で普及を推進し、2030年には世界を飛ぶ旅客機がミドリムシ由来のジェット燃料も使って飛行している世界を目指したい。世界における栄養失調問題も解決したいと考えている。私は本気で『ミドリムシが地球を救う』と思っている。一方、ミドリムシファンとも共通する個人株主作りは経営的にも強く意識している。

 

5月31日(金)<東京> 大学発・東証マザーズ2大バイオベンチャー(ユーグレナ、アンジェスMG) IR説明会・特別株式講演会

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