時代を映す「ノムラ女子力30」  男性不況転じて“女性好況”!?

セクター 個別


「ノムラ女子力30」構成銘柄
銘柄 コード スコア
高島屋 8233 15
資生堂 4911 15
ベネッセHD 9783 14
三越伊勢丹HD 3099 14
セブン&アイHD 3382 14
日本郵政 9101 13
Jフロント 3086 13
ソニー 6758 12
アスクル 2678 12
花王 4452 12
三菱UFJFG 8306 12
りそなHD 8308 12
滋賀銀行 8366 12
みずほFG 8411 12
クレディセゾン 8253 12
オリックス 8591 12
第一生命保険 8750 12
三井化学 4183 11
電通 4324 11
イオン 8267 11
アインファーマ 9627 11
味の素 2802 11
ニチイ学館 9792 11
T&DHD 8795 11
帝人 3401 10
三菱商事 8058 10
日産自動車 7201 10
ライオン 4912 10
ピジョン 7956 10
東芝 6502 10

アベノミクス成長戦略の要諦は「女性」にあり。日本記者クラブにおける19日の安倍晋三首相会見でも明らかになった通りだ。「2020年までに指導的地位に女性が占める割合を30%以上に」「全上場企業に1人は女性役員を登用すること」などを打ち上げた安倍首相自身、自民党3役に2名の女性(野田聖子総務会長、高市早苗政務調査会長)を起用するなど、率先垂範の構えを示している。こうした流れが物色人気にも反映していくのかどうか…。

経営陣のほとんどすべてを「日本人・男性」が占め、多様性を欠いて硬直化した意思決定構造が経営の停滞を招き、グローバル競争に後塵(こうじん)を拝する要因となってきたことは、よく指摘されるところだ。第一生命経済研究所の永濱利廣主席アナリストの命名した「男性不況」も、現状を象徴していると言えよう。永濱氏は現在、出張中でコメントを得られなかったが、一方で、こうした流れに風穴を開ける動きも生じつつある。日本的経営で知られるトヨタ自動車(7203)が先に社外取締役制度導入を発表して、外国人役員招致を決めたことも、その1つ。また、今年に入って、エステー(4951)夢の街創造委員会(2484・JQ)デリカフーズ(3392・2部)などで女性社長が誕生している。

「女性が活躍する企業は株価パフォーマンスが高い」ことは、かねて指摘されている。「だいぶ前になるが、かつて検証作業を行ったところ、確かにそうした傾向は見られた」(大和総研・投資戦略部)という。そして、24日の市場で話題を集めたのが、野村証券の発行した「女性の活躍と株式投資」。中で、新指数“ノムラ女子力30”を提唱し、構成30銘柄を選定している。ネーミングセンスはともかく、過去5年間のパフォーマンス検証によると、実際に、TOPIXを20%強上回る高パフォーマンスを発揮していた。

女性の活躍推進に積極的に取り組む企業に着目した“ノムラ女子力30”は、(1)女性職場環境、(2)女性活躍度、(3)キャリア重視度――の3分野から各種スコアを算定し、総合上位銘柄が対象になる。表の30銘柄は、総合評価上位順に並べたもの。

ところで、今年2月26日には、経済産業省と東証の共同でも「女性の活躍で企業を視る『なでしこ銘柄』」として、対象17銘柄を発表している。その後の進展は聞かれないが、当初、ETF(上場投信)化なども取りざたされていたもの。

ともに「女性の活躍」を切り口に銘柄選定する以上、似通った顔触れが並ぶのかと思いきや、意外にも「女子力」と「なでしこ」に共通するのは、たったの2銘柄。花王(4452)日産自動車(7201)だけ。

スコア上位の花王に話を聞いたところ、「両指数の具体的な選考理由などは把握していないが、当社では『イコール・パートナーシップ』の名の下に、男女差だけではなく、障害の有無や人種など、能力以外の部分で活動が制限されるようなことのないように務めてきた。そうした中で育児休暇や子育て支援なども実施している。国内においては、女性や外国人などの管理職比率は、まだ低いが、グローバルな事業展開を行う上で、多様性を重視していきたい」(花王・広報部)などとしていた。

近年、脚光を浴びる「ダイバーシティ(多様性)」の発想を、いち早く経営に取り入れてきたことが、これまでの成長持続、および株価上昇に反映してきたとみることもできる。今12月期は24期連続増配見通し。2000年の上場来高値3,940円も視界に入ってきた。

もっとも、相場的に見た場合、花王では“優等生”過ぎて面白みに欠く点も否めない。「ノムラ女子力」銘柄では、滋賀銀行(8366)アインファーマシーズ(9627)の“意外性”にも注目を寄せてみたいところではある。

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