取材の現場から CEOの来日で「エアバス関連」急浮上か 富士重工など関連銘柄は多彩

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ANA(9202) 週足

ANA(9202) 週足

ボーイング787の運航再開にめどがついたようだが、787のトラブルに乗じて、ライバルのエアバス社が航空各社に営業攻勢を掛けていたと伝えられる。

現に、エアバスのファブリス・ブレジエCEO(最高経営責任者)は来日し、3月28日に安倍総理を訪問。数日前に日経新聞が「日航、エアバス導入検討」と報じていたため、「総理に直接、エアバスの売り込みに来たのではないか」と憶測を呼んだ。ちなみに会談の目的についてはほかに、欧州とのEPA(経済連携協定)交渉絡みだとか、ブレジエCEOがもともと原発エンジニアだったことから、「放射能除染関連だったのでは」という説もある。

いずれにせよ、787トラブルの影響を受けたANA(9202)JAL(9201)はひと安心。しかし、JAL関係者は「ボーイング1社に偏る調達リスクを思い知らされた。エアバス調達も考えねばならない」とささやく。

787といえば「準国産」と持ち上げられた機種であり、航空各社がエアバスの旅客機を購入すると、日本の航空部品メーカーにも影響が及ぶ。しかし、調べてみると、エアバスでも日本メーカーの部品が多数採用されている。例えば、エアバスA380では次の通り。

中弾性炭素繊維では東レ(3402)東邦テナックス(帝人/3401)三菱レイヨン(三菱ケミカルHD/4188)、純チタンシートは新日鉄住金(5401)、垂直尾翼は富士重工業(7270)、垂直尾翼構造部材、ギャレー、電子機器収納機はジャムコ(7408・2部)、水平尾翼は日本飛行機(川崎重工業/7012)、翼胴フィレット・フェアリングと複合材製主翼ランプサーフェスは新明和工業(7224)、貨物ドアは三菱重工業(7011)、主翼脚のギア引込固定装は住友精密工業(6355)、ロッドエンド・ベアリングはミネベア(6479)、カスケードは日機装(6376)、ハニカムは昭和飛行機工業(7404・2部)、コクピットのディスプレイ・モジュールは横河電機(6841)、TFT液晶パネルはカシオ計算機(6952)、高性能マシニング・センターは牧野フライス製作所(6135)、タイヤはもちろんブリヂストン(5108)。機内エンターテイメント・システムは、パナソニック(6752)の海外関係会社のパナソニック・アビオニクス・システムズ――。

日本の航空会社はかねて政治の影響を受けやすいという。結果、米ボーイングの航空機ばかり調達してきたが、部品メーカー的には、既に米欧両にらみのビジネスが定着している。

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