外堀着々と埋める光通信 携帯販売業界再編の主役に?

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ベルパーク、エスケーアイなど買い増し

光通信(9435) 日足

光通信(9435) 日足

4日付大量保有報告書で光通信(9435)が、ソフトバンク携帯専売大手のベルパーク(9441・JQ)を追加取得して保有比率を19・46%に高めたことが判明した。議決権ベースの保有率は20%以上となり、これによりベルパークは「光通信の関係会社」というポジションに変化した。

光通信によるベルパーク買い判明(2008年10月)から4年余り。この間、市場からコツコツと拾い続けてきたわけだが、狙いは何か。

大和証券の通信セクターアナリスト、白石幸毅氏は「1つは、会社側が言う通り『純投資』。携帯販売会社は利益水準に比べ割安なものが多い上、バランスシート健全、日銭商売のためキャッシュ・フローも良好で、配当利回りも高い。キャッシュ豊富な光通信にしてみれば、銀行預金などに回すよりも運用効率が良いからではないか」と指摘。

ベルパーク(9441) 日足

ベルパーク(9441) 日足

また、白石氏は「あくまでも可能性の話だが」と断りつつ、「同社は通信商材を扱う企業のネットワーク化を進めており、同社を頂点にした二次卸、三次卸先を増やしつつある。ベルパークに関してもそれも念頭に置き買い付けている可能性はあろう」とも指摘する。

光通信は携帯市場の黎明(れいめい)期で業績拡大、ITバブル崩壊を経て、近年は表の通り、通信商材などを扱う企業に投資し、次々にグループ化してきた。投資先の業績不振、不祥事発生といったタイミングでグループ化を図るケースも多いためか、携帯電話販売業界の関係者から「隙あらば狙うという姿勢が垣間見られる」との声が聞かれる。最近は、不祥事を起こした経緯のある京王ズ(3731・東マ)の経営陣にプレッシャーをかけているフシも。

同社は企業のネットワーク化により、実質的に「iPhone販売台数日本一」という顔も持つ。4日付の大量保有報告書では、ソフトバンク携帯販売が主力のエスケーアイ(9446・JQ)の保有比率を12・04%に引き上げたことも判明した。

ここiPhoneなどスマートフォン(高機能携帯電話)への買い替え需要で潤う携帯電話販売業界だが、携帯所有台数でみれば市場飽和感が強く、中期的戦略をどう描くか頭を悩ませている経営者は多い。今後、通信商材の拡充に取り組む動きが強まってくる可能性はありそう。

この意味では、東海地盤でau、ソフトバンクを中心した携帯電話の販売代理店を展開するトーシン(9444・JQ)も注目されてこよう。安定的に利益を上げ、安定配当を継続。時価はPBR(株価純資産倍率)1倍割れ、配当利回り4・8%の水準で、時価総額は26億円程度にすぎない。

【光通信の主な保有株】
各種通信商材取り扱い 保有比率 携帯販売会社 保有比率
インテアHD(3734・東マ) 37.39% ベルパーク(9441・JQ) 19.46%
アイフラッグ(2759・JQ) 37.39% エスケーアイ(9446・JQ) 12.04%
JBR(2453) 16.82% ティーガイア(3738) 6.02%
FTコミュ(2763・JQ) 28.13% 日本テレホン(9425・JQ) 14.99%
パイオン(2799・JQ) 68.47% 京王ズ(3731・東マ) 14.93%
ユニバーサルソリュ(3390・JQ) 43.45% ※大量保有報告書ベース
eまちタウン(4747・東マ) 70.68%
フルキャスト(4848) 15.15%
fonfun(2323・JQ) 19.35%
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