ZOOM UP ネクスト 来期業績は大きく変ぼう

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1月売上高は前年比44%増 海外子会社が通年寄与

不動産情報サイト「HOME’S」を運営するネクスト(2120)の業績が2016年3月期に大きく変ぼうする。

総掲載物件数で首位の不動産情報サービスが着実に成長するとともに、今年1月から連結開始となったトロビット社(本社スペイン)が通年で寄与するため。来期はIFRS(国際会計基準)を導入するため、のれん代の償却がなくなることも利益の変化率を大きくする。

ネクスト(2120) 週足

ネクスト(2120) 週足

昨年10月に子会社化を発表したトロビット社は、複数の情報特化型サイトを集約したアグリゲーションサイト(まとめサイト)を運営。世界43カ国で、不動産・住宅、中古車、求人情報を中心に検索サイトを提供している。主力の不動産情報は約8,600万件と世界最大規模を誇る。

トロビット社の14年12月期の業績は、売上高2,252万ユーロ(1ユーロ=140円換算で約31億5,000万円)、営業利益792万ユーロ(同約11億円)。それぞれ前の期に比べて約30%の増加と順調に成長している。

国内に上場しているアグリゲーションサービス企業と比較すると、トロビット社は当期利益が一番大きく、利益成長率は一番高い。また、PERではトロビット社が割安。取得費用は約115億円だが、「トロビット社の実力からすると割安」(井上高志社長)という。

ネクストの15年3月期は売上高178億9,500万円(前期比22%増)、営業利益21億6,200万円(同6%減)の見通し。これにはトロビット社の1-3月の3カ月分(売上高9億4,300万円、営業利益3億6,800万円)が含まれる一方で、のれんの償却費5億3,400万円が負担となっている。

そして16年3月期。トロビット社の年間分の業績が寄与する。今年1-3月実績を単純に4倍した数字が寄与すると仮定すると、売上高は207億2,300万円(今期予想比16%増)。のれんの償却がなくなる営業利益は38億円(同77%増)になる計算。この数字は、ネクスト本体とトロビット社の来期の業績の伸びを見込んでおらず、その分がプラスアルファになる。

足元の状況は好調。不動産情報サービス事業の10-12月の売上高は前年同期比13.6%増。総掲載物件数は500万件を突破して過去最高を更新中。同業他社の2倍以上の数字を維持している。月次売上高・加盟店数ともに過去最高を更新しているが、特に効果的な広告宣伝投資によって、「賃貸・不動産売買」の売上高は10-12月には前年同期比25%増と大きく伸長した。

今年1月の月次売上高(速報)は、トロビット社連結により19億7,500万円(前年同月比44%増)。ネクスト既存事業の売上高は16億3,900万円(同19%増)と順調。前述した来期業績の「プラスアルファ分」が膨らむことが期待される。

株価は昨年10月の安値586円から、トロビット社子会社の発表を挟んで12月8日には1,130円まで上昇。ここへきては900円台前半の動きとなっている。(本紙2月19日付2面)

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