材料追跡 アンジェスMG エボラ出血熱抗血清製剤の開発に着手

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世界初のDNAワクチン型

エボラウイルス(CDC 米疾病予防管理センター)

エボラウイルス
(CDC 米疾病予防管理センター)

西アフリカを起点に猛威を振るったエボラ出血熱。WHO(世界保健機関)によると「終息に向けた新たな段階に入った」としている。しかし、再流行の可能性などを考えると水際対策とともに治療薬や予防ワクチンの開発が急がれている。ここに名乗りを上げたのがアンジェスMG(4563・東マ)だ。

アンジェスMGは1月14日、世界初となるDNAワクチン技術を利用したエボラ出血熱の治療薬として抗血清製剤の国内での開発に着手したことを発表した。DNAワクチン技術を保有するNASDAQ上場の米国Vical(バイカル)社との間で、日本国内での独占的開発販売権を締結。バイカル社からのDNAワクチン提供を受けて、今2015年12月期第1四半期中に予備的な試験に着手する。ちなみに、今回開発する抗血清製剤はウマにDNAワクチンを投与し、抗体をつくらせてからこの抗体を含む血清を精製する。ウマを使用した抗血清製剤は、ハブ、マムシなどの抗毒素製剤として長く使われてきた実績がある。

アンジェスMG(4563) 日足

アンジェスMG(4563) 日足

アンジェスMGでは「DNAワクチン技術を用いることで、病原ウイルス自体を取り扱わないため、安全に、かつ短い期間で製造できることから、緊急の対策を必要とするエボラ出血熱治療薬として適している」とする一方、「開発する抗血清製剤は、罹患(りかん)者の治療用や、感染リスクの高い医療従事者などの携帯用など、緊急対策用の医薬品として位置付けられることが想定される」としている。今12月期業績への寄与については軽微としているが、世界的に求められている抗血清製剤であり、国内での成功のあかつきには「さらなる展開も検討」(会社側)と期待も膨らむ材料だ。(本紙2月5日付1面)

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