材料追跡 興研 ゲル状抗菌剤を開発

個別


高い抗菌性と汎用性が特長

興研(7963・JQ)はこのほど、高い抗菌性を持ちながら人や環境に優しいゲル状抗菌剤「イマディーズ」を開発したと発表した。

興研(7963) 週足

興研(7963) 週足

「銅」と「乳酸」を同社独自の製法で反応させることで開発したもので、高い抗菌作用、防カビ性、抗ウイルス性を持つ。MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)、大腸菌などの細菌に対する高い抗菌性を示すほか、インフルエンザウイルス、ノロウイルス(代替)への抗ウイルス性能を示すことが確認できている。エボラ出血熱ウイルスには「当然ながら試験ができないため確認はしていないが、抗ウイルス性はあると思われる」(会社側)としている。また、高い生体安全性が確認されている。

一般的な無機系抗菌剤は粉末が主流だが、「イマディーズ」はゲル状の固体で軟化点は摂氏50-70度と低く、常温でもアルコール類に溶解する。このような物性から、繊維、ゴム、プラスチックなどへの塗布、含浸などによるコーティングや原材料への練り込み・溶かし込みによるブレンドなど、加工性が非常に高いのが特長。

「複数の企業から問い合わせ」

1月27日の発表以来、「素材、ハウジング、水回りメーカーなど10社以上から問い合わせが来ている」(会社側)という。

同社では、マスクや防護衣など感染対策製品、内視鏡洗浄装置などの医療機器を販売しているが、そうした既存製品に応用するほか、外販、提携、ライセンシングなどによる素材提供を行う考え。他社との提携などについては「業態を絞り込まず、あらゆる可能性を探っていきたい」(会社側)としている。「イマディーズ」の具体的な売上高の目標については明らかにしていない。

同社は防じんマスク・防毒マスクの大手で、防衛省向けから産業用まで幅広く納入している。産業用・研究施設用クリーンルームも手掛ける。

昨年秋にエボラ熱関連株が物色された時に株価が上昇するなど、時折り人気化するが、「クリーン、セルフ、セーフティ」(同社のテーマ)に貢献する実力はもっと見直されていい。(本紙2月4日付2面)

戻る