時価総額ライバル物語 ソフトバンク3位奪回

個別 概況


躍進・ソニーも危機脱出

決算発表シーズン入りで選別重視機運が高まるなか、時価総額“ライバル対決“にも関心が向けられている。最近、話題を呼んだ例としては、19日に西武HD(9024)東急(9005)を抜いて時価総額私鉄トップに立ったこと(21日には1兆円にも到達)と、20日にNTTドコモ(9437)が約1年半ぶりに、ソフトバンク(9984)の時価総額を上回ったことだった。

ソフトバンク(9984) 週足

ソフトバンク(9984) 週足

もっとも、23日前場の時価総額では、子会社絡みの材料浮上が相次いだソフトバンク(通信4子会社合併発表や、スプリントのグーグル提携観測、アリババのMSCI採用可能性上昇など)が、再びドコモを差し返してきた。ほかにも、23日前場にはホンダ(7267)JT(2914)の時価総額を上回って、ディフェンシブ優位の流れからの転機を印象付けてもいる。

ここでは、時価総額上位陣の顔触れをいま一度チェックしておきたい。

昨年末時点と23日前場を比較すると、時価総額ベストテンは結果的に、全く同じ顔触れと順位となったが、盤石の首位・トヨタ自動車(7203)に続く2番手グループは、三菱UFJ(8306)、ソフトバンク、ドコモが8,700億円前後で、ほぼ並び、これにNTT(9432)KDDI(9433)が7,500億円前後で追走。これをさらに、6,600億円台のホンダとJTが追う“3層構造“ができ上がり、今後もライバル同士で抜きつ抜かれつの展開が続きそうだ。

11位以下では、それなりの順位変動も生じている。やはり、昨年末と23日前場との比較で、上昇組は、14位→11位のファナック(6954)、25位→21位のブリヂストン(5108)、27位→24位の富士重工業(7270)、35位→29位のソニー(6758)。逆に、低下組は、23位→26位の三菱地所(8802)、24位→28位のパナソニック(6752)などで、ほかにデンソー、セブン&アイ、三菱商事も2つずつ順位を落としている。総じて言えば、外需系好業績銘柄の躍進が目立った格好か。

もう少し長い目で見ると、どうだろう。「一昨年末→昨年末→23日前場」の順位を追うと、上げ潮組では、JR東海が34位→20位→19位。富士重が37位→27位→24位。信越化学が33位→26位→25位。ソニーが49位→35位→29位。一時期、目前までいったソニーの「TOPIXコア30」除外危機も去ったようだ。

低迷組は、新日鉄住金が21位→34位→35位。ヤフーが20位→39位→42位。時代の変遷も感じられるが、昨今お新日鉄住金にはウォン高などの追い風も吹きつつあり、ここで踏みとどまれるかが焦点。

なお、昨年に話題を呼んだライバル逆転劇では、現時点で武田がアステラスを、三菱地所が三井不動産を抜き返し、一時期の下剋上ラッシュも一服状態となっている。もっとも、順位の近い同業大手ペアでは、JR東海とJR東日本、パナソニックとソニーなどの組み合わせもあり、前出の西武と東急も再び急接近中。それぞれ当事者同士は火花を散らしていることだろう。今年もまた、新たなドラマが生まれるのか、目を凝らしておきたい。(本紙1月26日付1面)

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