IPO社長会見 東京ボード工業(7815) ゼネコンなどと関係構築

IPO 個別 社長会見


井上弘之社長

井上弘之社長

東京ボード工業(7815)が12月25日、東証2部に新規上場した。公開価格2,180円を8%下回る2,005円で初値を付けた後、2,000円を割り込む下値探りの展開となっている。上場当日の記者会見で井上弘之社長=写真=は、次のように語った。

循環型社会…当社は、廃木材(おがくず)を固めて作るパーティクルボード専業で、売上高の9割方が建設市場向け。廃棄物処分業の免許を持つ。1997年の法改正で不法投棄の罰金が従来の50万円から1億円となったのを機に、ゼネコンなどのニーズが高まった。竹中工務店など各社から処理費用をもらって廃木材を全量引き受けしている。再資源化して製品として納入するため、ごみゼロの循環型社会実現に役立つ。例えば、廃木材を燃やせば、熱源利用はできてもCO2(二酸化炭素)が排出される。当社の場合、繰り返し使えるため、地球上の木材の絶対量を増やせる上にCO2も減らせる。

他社との差別化…現在の業界シェアは10%弱の3位だ。トップ企業は約35万立法メートル、2位は12-13万平方メートル程度。これに10万立法メートル弱の3位グループが並ぶが、設備増強後は2位に浮上する見通し。そして当社の場合、早い段階から『廃棄物分野に根を生やすことが一番の差別化』と考え、ゼネコンなどとの関係を構築してきた。分別回収するノウハウや低グレード材で生産する技術も含め、他社にはマネのできないビジネスモデルを構築している。

市場環境…住宅着工は減少傾向にあるが、パーティクルボードは拡大が見込まれる。欧米などと違って、日本では、まだラワン合板のウエートが高いが、ラワンは植林が難しく、希少性が高い。住宅資材としての使用には環境保全の面からの問題も指摘される。円安も加わって、今後、価格上昇が見込まれるため、パーティクルボードの比重が高まることになろう。

来期増益…今3月期は減益見通しながら、現在作成中の来期収益計画では、増収増益となるのではないか。といっても4、5%程度ではあるが、単価の高い非住宅向けなどの販売拡大なども想定されるためだ。

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