IPO社長会見 弁護士ドットコム(6027) 高い増収率・高い利益率で着実な成長目指す

IPO 個別 社長会見


元榮太一郎社長

元榮太一郎社長

弁護士ドットコム(6027)が12月11日、マザーズに新規上場した。上場2日目の12日に公開価格比3.15倍の3,880円で初値を形成した。上場当日の記者会見で元榮太一郎社長=写真=は次のように語った。

スパイラル的に増殖…「専門家をもっと身近に」を経営理念に、人々と専門家をつなぐマッチングプラットフォーム「弁護士ドットコム」「税理士ドットコム」を運営。弁護士が回答する無料法律相談データベースは月1万件ペースで増加→圧倒的なデータベースを背景にサイト訪問者が増加→見込み依頼を得たい登録弁護士も増加――と、らせん階段を上るかのように自動増殖する。

事業環境…弁護士を取り巻く環境は2000年の弁護士広告解禁、04年の弁護士報酬自由化、06年からの新司法試験実施により変化。弁護士増加(14年は3万5,046人と2000年に比べ倍増)に伴い弁護士報酬市場は拡大傾向にあり、数少ない成長市場となっている。

成長戦略…有料会員数の増加に取り組むほか、新規事業として、弁護士費用の不安を解消する一般ユーザー向け「弁護士費用保険」や、契約事務コストを低減する企業向け「電子契約プラットフォーム」なども始める考え。前者はドイツで世帯普及率40%台、イギリスでは50%台。後者は米国で需要が伸びており、当社は日本においてタイムマシンモデルで参入する。また、弁護士Q&Aをベースにした当社のウェブサービスは世界的にも稀有(けう)。日本流のきめ細やかなウェブサービスをアジアを中心とした諸外国に持っていくことはできる。クックパッドがお手本になろう。

中期目標…中期的な目標数値をここで示すことはできないが、高い増収率、高い利益率で堅実かつ着実に成長していきたい。配当はしかるべき時期に行いたい。

<記者の目>
元榮社長は弁護士として初のマザーズ上場。日弁連の弁護士紹介制度検討プロジェクトチーム幹事を務め、ルール作りを含めてかかわっている。会社側は「事実上、ライバルはいない。参入障壁も高い」と言い、先行者利益を享受するとみられる。強いて挙げれば、気になるのは個人有料会員の継続率。常に法的トラブルを抱えている人はそれほど多くないと思われ、継続率向上策も注目される。中期的には医師と患者をマッチングするプラットフォームも作る意向。

戻る