第20回 夢真HD(2362) 東京五輪は“通過点” インフラ工事が山積

個別 平野憲一の相場表街道/裏街道 連載


平野 憲一氏

平野 憲一氏

先日、夢真ホールディングス(2362・JQ)を取材した。建設現場の施工管理技術者派遣を専門にするトップ企業。建設現場の人手不足は深刻の度合いを増し、インフラ整備や復興事業に大きな影を落としているのは、読者周知の事実。同社も大きなフォローの風を受けて順調に業績を伸ばしているが、今年の株価は、年初1月の1173円を高値にさえない動きだ。特に6月以降は去年までの上昇局面で買い持ちしていたファンド筋や個人投資家の利益確定売りに押され、完全な右肩下がり相場になっている。

これから挽回(ばんかい)局面に移れるのか? 投資家の不安が2つある。1つは、中期経営計画最終年2017年9月期目標で言明している80円配当の実現度。もう1つはその後、特に20年オリンピック・パラリンピックが終わった後の建設技術者派遣業界の環境。つまり、以前の阪神淡路大震災の後にきた建設不況の心配だ。これについて会社側の明快な答えが返ってきたので紹介する。

夢真HD(2362) 週足

夢真HD(2362) 週足

まず1つ目の17年9月期配当80円は、目標でありそれ以下でも以上でもない。しかし、今の好調な業界環境(建設業の人手不足)を考えると、業界トップ企業の当社がこの位の数字を出すのは最低責任だと思っている。出せなかったら当社個人の経営責任だと気を引き締めているとのこと。

2つ目、20年以降の建設業界の環境は、結論から言うとオリンピック・パラリンピックは単なる通過点だ。今忙しいのは20年のためではなく、今やらなければならないインフラ整備工事が山積しているからだ。話題の山手線新駅や品川再開発は20年以降だし、その間も耐久年数が迫るインフラが積み上がって行く。20年までということで無理して働いてもらっている高年齢建設従事者が一斉にやめると逆に人手不足はさらに深刻になる。

配当80円は時価比較で利回り12%だ。

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