冷凍食品 需要増で新視点 値上げ浸透度トップクラス

セクター 個別


「みそ、しょうゆ、マヨネーズ、カレー粉などメジャーな加工食品の消費税抜き価格について、今年1月、3月、9月の定点観測データを取ると、3月が一番高かった。消費増税以降、実売価格は上げってなく、むしろ下がっている」(アナリスト)。

ニチレイ(2871) 週足

ニチレイ(2871) 週足

こうした中、冷凍食品は実売価格が上がっている。消費増税で生活防衛意識から「外食抑制・内食指向」が高まる流れと、「単身世帯や共働き世帯の増加」で手軽に家庭で食べられる冷凍食品の需要拡大という2つの流れが合わさったことが大きな背景だが、チラシでの価格表記法も無視できないと指摘する声も。

具体的には、ほかの加工食品はチラシに販売価格を掲載するが、冷凍食品は業界慣習で「全品5割引」「3割引」というように割引率を表示。これも値上げ浸透の差につながっていると考えられている。

食品スーパーやコンビニに加え、ドラッグストアも冷凍食品の品ぞろえを強化するなど、売り場はますます増えている。小売店サイドから見ると、賞味期間が比較的長く、廃棄ロスが少ない上、商品の性質上、万引きされる確率が低い点も安心材料となっている。

こうした事情も重なり合い、冷凍食品は、実は値上げの浸透しやすさでトップクラス。新興国でもインフラ整備が進むにつれ、冷凍食品の売り場拡大は必至。膨大なビジネスチャンスも内包する魅力的なセクターの割に出遅れ感があり、ここからの上昇余地が大きそうだ。

ニチレイ(2871)味の素(2802)日本水産(1332)マルハニチロ(1333)JT(2914)明治HD(2269)キユーピー(2809)イートアンド(2882)などが冷凍食品の関連株。

仙波糖化(2916) 週足

仙波糖化(2916) 週足

冷蔵倉庫と冷凍食品で首位のニチレイは、おととし、ベトナム食品大手に出資し、冷凍食品の製造技術などを供与。将来は出資比率を引き上げ、東南アジア一帯の生産・販売拠点に育てることも検討するなど、新興国市場を見据えた取り組みも着実に進めている。みずほ証券では、今3月期下期業績は冷凍食品と冷蔵倉庫への投資負担で停滞も、来期は営業利益182億円(今期会社計画は前期比4.5%増の165億円)と利益成長を予想。今期予想ベースでもPER15倍と上値余地が残る水準にあり、1月高値(534円)奪回が期待される。

小型株では仙波糖化(2916・JQ)も関連株。同社は国産山芋を原料とした冷凍山芋や、冷凍和菓子も手掛ける。前者はコンビニが「とろろそば」用途に採用し、売り上げ拡大基調。冷凍和菓子も介護施設や有料老人ホームなどから「おやつ」用途で引き合いが増加中。冷凍和菓子は現在、を約50種類手掛ける。PBR(株価純資産倍率)0.6倍台。

戻る