トップインタビュー 来期からの成長加速に自信 アイスタイル(3660) 吉松徹郎代表取締役社長兼CEO

インタビュー 個別


日本の「美」を世界に発信

吉松徹郎代表取締役社長兼CEO

吉松徹郎代表取締役社長兼CEO

化粧品の口コミサイトで国内最大の「@cosme(アットコスメ)」を展開するアイスタイル(3660)。EC(電子商取引)、エステサロン情報、リアル店舗運営と事業領域は拡大中でその活躍場は海外にも広がっている。来期からの企業成長の加速を準備する吉松徹郎代表取締役社長兼CEO(写真)に中期計画を中心にインタビューした。

――2016年6月期に売上高100億円、営業利益15億円の数値目標を掲げる中期経営計画を推進している。

吉松 今6月期は期初に保守的な事業計画を立案したが、これはシステム開発投資の償却ピークや新たな施策のための投資を見込んだためであり、来期からの成長を見据えた準備期間と位置付けている。中期計画の見直しは考えておらず達成に向けた改革を進めている。

――具体的にどのような施策を進めているのか。

吉松 グループを横断したユーザー向けサービスの実現に取り組んでいる。情報を時系列に整理して並べ立ち上げる、「アットコスメ」サイトのタイムライン化によるローンチを年明け以降に準備している。これまでのサービスごとの縦割り的な情報発信から、アイスタイルグループの全サービスの共通プラットフォームとなるべく再構築する予定だ。

――ビジネス領域も広がりそうだ。

吉松 ビューティーをキーワードにIT(情報通信)を融合したビューティープラットフォームがコンセプトだ。プラットフォーム構築により、例えばエイジングケア、ラグジュアリー美容、ビューティーセラピーという特化した分野への進出もスピーディに行える。化粧品を中心とした広告、小売り、サロンという領域に、ビューティーを核とする、医療、食等のキーワードも加わってくる。国内化粧品の市場規模は2兆円だが、美容関連市場全体ではその数倍になると見込んでいる。そのための、プラットフォーム改革を進めている。

――ネット展開だけでなく、リアル店舗も好調のようだが。

吉松 首都圏では、新宿など5カ所で約80坪弱の広さで実店舗を展開し好評を得ている。一品当たりの単価が1,500円から2,000円にもかかわらず、新宿店では1日当たりの売上高が、同じビルに出店している有名アパレル店とトップを競い合っているほどだ。

――国内だけでなく海外展開にも弾みがついている。

吉松 中国、香港、シンガポール、インドネシアに拠点を持っているが、アジアに特化している意識はない。戦略的には英語圏、中華圏といったイメージだ。ただ、アジア圏では「美白(ホワイトニング)」の需要が高いなど、日本の化粧品との親和性が高い。地域特性に応じたサービス展開を考えている。そのための、企業提携やM&A(企業合併・買収)は積極的に検討していく。

――最後に、アイスタイルの今後の抱負を聞きたい。

吉松 24万を超える商品データベースを保有し、月間ユニークユーザー1,000万人の規模で、それも20歳代から30歳代女性が中心で構成される化粧品情報サイトはほかに例がない。この資産をベースに化粧品からビューティー全般へ事業領域を拡大していく。また、日本の「美容(ビューティー)」は輸出産業になると考えている。特にアジアの美容市場の拡大は目覚ましい。為替の円安という好条件も整っている。「美」と「IT」で、国内から海外へ成長を加速させていきたい。

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