第19回 ナブテスコ(6268) 労働力不足カバーで業績伸ばす

個別 平野憲一の相場表街道/裏街道 連載


「国の政策に資金を乗せろ」と言う相場格言がありますが、成功するかどうか分からない政策よりもっと確実なものは「国の趨勢(すうせい)に資金を乗せろ」です。日本の趨勢で確実な事はただ1つ、人口減少です。減少を止め増加に転じることはほとんど不可能で、2050年に1億人を維持しようという最後の砦的な目標を掲げるのが精いっぱいです。人口減少は労働力の減少を意味します。

ナブテスコ(6268) 週足

ナブテスコ(6268) 週足

この労働力不足をカバーする方法は、国民感情から言って大量移民の受け入れが不可能に近い日本としては機械で代用するしかありません。このオートメーション化・ロボット化の恩恵を受けるメーカーが業績を伸ばしていくことは容易に想像できます。既に、オートメーション機器で業績を伸ばしているのがナブテスコ(6268)です。同社は産業用ロボット用精密減速機の世界シェア6割のトップ企業ですが、この精密減速機を含むモーションコントロール装置は鉄道、航空、自動車から、ロボット、建設機械、自動ドアに至るまで、さまざまな分野で用いられています。動かす、止めるといった動きを制御する装置がモーションコントロール装置ですが、この分野は長期にわたって人的労働力を補完する分野として発展していくと考えられます。

業績の推移もそれを物語ります。連結売上高で言えば、前14年3月期2,022億9,200万円の実績から、15年3月期予想2,160億円、中期経営計画最終の17年3月期予想2,800億円で、長期ビジョンの21年3月期には4,000億円とし、まさに日本の趨勢をそのまま表している数字です。連結営業利益で言えば、14年3月期200億9,200万円、15年3月期216億円が中期経営計画で340億円、長期ビジョンで600億円です。この数字に「資金を乗せろ」です。長期上昇期待でこれもNISA(少額投資非課税制度)銘柄にピッタリではないかと筆者は考えます。

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