IPO社長会見 AMBITION(3300) 賃貸管理のニッチ市場に挑む

IPO 個別 社長会見


清水剛代表取締役社長

清水剛代表取締役社長

AMBITION(3300)が9月19日、マザーズに新規上場した。公開価格960円の62%高となる1,555円で初値を形成。上場当日の記者会見で同社の清水剛代表取締役社長=写真=は次のように語った。

サブリースを軸に「不動産」を全方向展開…「プロパティマネジメント」「不動産賃貸仲介」「インベスト」が事業の3本柱。売り上げの大半を占めるのがプロパティマネジメント事業で、不動産所有者から当社が家賃を保証して借り上げを行うサブリース事業を軸に、賃貸募集から管理媒介、家賃回収に至るまで賃貸にかかるすべての業務を代行する。引っ越しの取り次ぎやインターネット接続業者の紹介に加えて、水漏れやエアコン修理など入居後に必要なサービスやトラブルにも24時間対応している。賃貸仲介事業では、東京都内の主要ターミナル駅を中心に営業店舗「ルームピア」を展開。プロパティマネジメント事業で扱う自社物件を積極的に紹介しており、自社物件の65%がここで成約している。インベスト事業では適正価値を下回る不動産を購入し、リフォームを行うなどしてバリューアップした後に販売する。

DINKS向け中古市場は拡大傾向…賃貸管理市場は12.6兆円。首都圏は5.7兆円で、うち当社のターゲット層であるDINKS・単身世帯は1.9兆円といわれる。少子高齢化が懸念されるが、首都圏に限っていえば賃貸管理市場は流入超過が続いている。核家族化や晩婚化により20歳-30歳代の世帯が増加傾向にあるためだ。加えて近年は中古物件に対する消費者の抵抗感が薄れつつあり、個人所得水準に対する先行き不安と相まって、中古物件の成約件数、価格とも右肩上がりが続いている。

個人オーナーの開拓進める…首都圏の賃貸物件の82%が個人オーナーによる所有。マンションの1室のみを所有といったケースが多く、取り扱いに手間がかかることなどから、マンションを1棟まるごと開発・建設して大量販売するデベロッパーなど大手企業の参入はいまだない。これら物件の管理は地域密着型の個人経営店が任されており、当社はここに眠る物件の開発に注力する。家賃が保証されたサブリースなど、不動産賃貸の玄人集団であるわれわれのノウハウを、例えば「ルームピア」で取り扱った物件のオーナーにお伝えすることで、ニッチ市場を少しづつ開拓していきたい。プロパティマネジメント事業の売上高は2014年6月期が42億円で、直近2期では2割超の伸びが続いている。今後も同様のペースを見込むが、個人オーナー開拓の進展によっては売り上げの一挙拡大の可能性も。

<記者の目>
「ルームピア」の取り扱い物件は敷金・礼金に加えて更新料もゼロと、圧倒的な価格力が強み。同様のサービスを掲げる競合はあれど「東京23区の築浅物件に限っていえば、ほかに存在しない」(清水社長)とのこと。今後は上場に伴う知名度向上で一般消費者、物件オーナー双方からの引き合い増加が期待される。

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