櫻井英明のそこが聞きたい 京写 児嶋一登代表取締役社長 自動車、環境関連が成長牽引

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業績好調、ROE15%目指す

児嶋一登代表取締役社長

児嶋一登代表取締役社長

兜町カタリスト・櫻井英明氏が上場企業のトップを取材する「櫻井英明のそこが聞きたい」。第2回は、プリント配線板が主力の京写(6837・JQ)。児嶋一登代表取締役社長に現状と今後の戦略を聞いた。

――業容からお聞きします。

児嶋 当社は片面プリント配線板を主とする世界の電子基板メーカーです。1959年に京友禅の捺染(なっせん)用スクリーン型の製造・販売会社として発足。その技術を生かして67年にプリント配線板の製造開発に着手。以来今日まで着実に成長を続けてきました。

プリント配線板の主要用途は自動車・家電・AV機器・事務機・アミューズメントなど多岐にわたっています。当社は世界一の片面プリント配線板メーカーとして年間540万平方㍍つまり東京ドーム115個分の生産能力を持っています。日本・中国・インドネシアで生産を行っており、世界中へ製品を販売しているグローバル企業でもあります。世界の主要な生産地域に拠点を持ち積極的な国際化対応を努め、ネットワーク拡大による俊敏な対応を目指しています

――業績は絶好調ですね。

児嶋 はい、第1四半期は国内では消費税増税による駆け込み需要のマイナス影響は想定内にとどまり回復基調が続いています。

海外では中国・アジアなどの新興国において成長率は鈍化するものの緩やかな成長が維持されています。

売り上げについては、国内では消費税増税による駆け込み需要の反動からマイナス影響を懸念していましたが、前期に引き続き堅調に推移し、海外でも自動車関連分野および家電製品が好調でした。第2四半期(4-9月)においても同様の水準での受注が見込まれています。この結果、当第2四半期累計の売上高は、前回予想を2億円上回る84億円となる見通しです。

利益については、国内外での売上増および原材料などの調達コスト低減の結果、当第2四半期累計の営業利益は、前回予想を9,000万円上回る4億5,000万円、経常利益は前回予想を1億1,000万円上回る4億4,000万円、四半期純利益は、前回予想を9,000万円上回る3億3,000万円となる見通しです。

今期の通期見通しは7月31日に修正しました。売上高は170億円、営業利益は3,000万円増加して9億円、経常利益は8億8,000万円、当期純利益6億5,000万円を見込んでいます。前期に比べて売上高は5.4%増(8億7,000万円増)、営業利益12.7%増(1億円増)経常利益11.8%増(9,300万円増)、当期利益25.2%増(1億3,000万円増)です。

――今後の成長戦略は。

児嶋 成長ドライバーは、自動車関連分野とLED(発光ダイオード)照明などの環境関連商品です。自動車は電装化が進んでいることと、テールライトをはじめとした照明関連がLED化していることや、省エネの観点からLED照明向けの売り上げも増加しています。中期経営計画の基本戦略は「環境対応の技術開発に取り組み、ボリュームゾーンで世界No.1の企業になる」。環境対応戦略、ボリュームゾーン戦略、グローバル戦略、収益力強化戦略、新規事業戦略の5つの戦略を基に、2016年3月期の目標は売上高200億円、営業利益率6%、ROE(自己資本利益率)15%以上、ROA(総資本利益率)6%以上です。

【櫻井英明の取材メモ】
京写は成熟セクターの中の成長企業の一角で拡大基調に陰りはない。まさに「同社の電子回路が未来をカタチに」している印象だ。大株主にクレディ・スイスやゴールドマンが名を連ねている。PBR(株価純資産倍率)1倍水準には依然割安感がある。株価は2012年12月のアベノミクススタート以来、下値を切り上げる展開が継続。9月に入り、昨年5月高値415円を奪還した。

自動車、家電などに使われている半導体基板だが電機炊飯器や便座洗浄機などにも使われている。製品の外からは見えないが、中身を探れば「クールジャパン」満載だ。

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