櫻井英明のそこが聞きたい ワイエイシイ 百瀬武文代表取締役社長 高収益体質の確立目指す

インタビュー 個別


半導体関連など積極展開

百瀬武文代表取締役社長

百瀬武文代表取締役社長

「兜町カタリスト」編集長の櫻井英明氏が上場企業のトップを取材する「櫻井英明のそこが聞きたい」。第1回はワイエイシイ(6298)。百瀬武文代表取締役社長に今後の戦略を聞いた。

――事業内容からお聞きしたい。

百瀬 当社は昭和48年創業。お客さまのニーズを的確にとらえ、お応えする研究開発型企業として価値ある製品の創造に努めてきました。簡単に言えばハイテク関連を中心とした装置メーカーです。特長としてはファブレス中心、積極的M&A(企業合併・買収)とアライアンス、アジアに注力した製造販売のグローバル化、全員参加型の経営が挙げられます。

現在は6つの事業部(メモリーディスク、太陽電池、プラズマシステム、FEL=フィールド・エミッション・ランプ、半導体、クリーニング)が並行して開発・製造・販売・アフターサービスを行っています。

――今期の方向性は。

百瀬 より多く社会に貢献する」をキーワードにして、規模の拡大と高収益体質の確立を目指していきます。

ハードディスク関連ではコスト、品質、性能の競争をチャンスとしてとらえ、積極展開を図ります。液晶関連では、中小型の高精細パネルに加えて。4K/8Kテレビ用の大型パネル向け設備投資の拡大に対応していきます。半導体関連市場は自動車やモバイル端末の需要が順調に推移しており今期も成長時期とみています。拡大基調のパワー半導体市場への積極的営業展開を行っていきます。自動化装置の開発にも注力します。

太陽電池関連はセルメーカーが生産能力拡大に向かうとみており、アジア市場を中心に米国も視野に入れて受注に注力していきます。

精密熱処理関連では、特に自動車部品市場での環境技術・燃費抑制・軽量化等の技術的要求にフレキシブルに対応する方向です。

工業用計器・制御通信関連では電力業界の設備投資再開に対応する方向です。

草創期からの製品であるクリーニング関連は国内では成熟期ですが、訪日観光客の増加を背景にリネン業界の設備投資が拡大。そして海外市場も所得の向上などを背景に、アジアなどでの設備投資拡大基調に対応していきます。その意味ではクールジャパンの一角を担っています。

M&Aや消耗品・サービス事業の拡大など既存領域の拡大に加え、成長産業への進出や国家成長戦略の活用など新規事業領域への進出をも視野に入れて、高収益体質を確立し今期は売上高180億円、純利益4.3億円を目標としています。

――中期経営計画について聞かせてください。

百瀬 2017年3月期に売上高1,000億円、営業利益200億円の優良企業を目指して、企業規模の拡大とともに企業体質の強化を図るハイステップ712運動を展開しています。

この目標実現のためには、当社の強みであるハイテク関連を中心とした、装置の品ぞろえを増やすとともに、FELをはじめとしたデバイス事業にも参入し、業容拡大と企業体質の強化を図る方向です。

――M&A戦略は。

百瀬 前期も大倉電気への出資など戦略的M&Aを継続しています。今後も本業にかかわる範囲でのM&Aを積極的に展開していこうと考えています。その結果、グループ企業を増加させオールワイエイシイとして総力を結集し、営業展開、資材調達、技術力の向上を目指していく方向です。

【櫻井英明の取材メモ】
「さあ、今日も、ときめきと感動の日々であれ。しなやか先端技術企業ワイエイシイ」。同社に掲げられた標語である。百瀬社長はよく「社会貢献」と言われる。「どう貢献するか」という問いに対する答えは、「雇用の拡大と、より多く税金を払うこと」。それは当社の社員も含めて税金で教育を受けている。社会インフラも治安の確保も税金である。従ってワイエイシイは大きく成長し、より多く利益を確保しなければならない、というポリシーは分かりやすい。そして「最後はトップのやる気と情熱」とも。創業された企業の仕上げに向かってわき目も振らずにまい進する姿が見えた。

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