これが業績上方修正銘柄[前編] ゲーム関連強し 増額に業種の偏りなし

個別 概況


3月期決算企業の業績上方修正が続々と発表されている。上方修正の中身は「第2四半期累計(中間期)のみの増額」と「中間期と通期の増額」と2パターンがある。別表は前週4日から8日に営業利益の上方修正を発表した主な銘柄。好感されるケースがあれば、目先の材料出尽くしとなる場合もあるなど一口に上方修正といっても株価に与えるインパクトはさまざまだ。

■ビッグサプライズ組

8日引け後に上方修正を発表したミクシィ(2121・東マ)は強烈な増額修正だった。中間期営業利益予想46億円に対して130億円へ2.8倍の引き上げ。通期の営業利益予想100億円をも上回った。ひとえに昨年10月に提供を開始したスマートフォンネイティブゲーム「モンスターストライク」が今年7月に全世界で利用者数1,000万人を突破したことが業績飛躍の原動力。通期予想は「合理的な算出が可能になり次第開示」(会社側)へ変更となったが、未定だった9月末の中間配当は20円と株主還元策には素早く対応。12日は2日連続のストップ高カイ気配に。家庭用ゲーム機向けソフトウエアのリピート販売が計画より好調で、経費節減効果も寄与したスクウェア・エニックス(9684)の増額もサプライズ。会社側の第2四半期累計営業利益予想は40億円から70億円と幅を持たせたものだが、前回予想の20億円の赤字から20億円の黒字と比べると大幅な上乗せで、前年同期比では減益予想から一転し増益となる可能性が濃厚。通期予想の開示を見送っているが、株価は順調に上値を慕っている。

■業界内での明暗

増額修正発表後、株価の動きに明暗が分かれたのが建設株。不動テトラ(1813)三井住友建(1821)世紀東急(1898)は単発的な反応はあったものの、発表前株価と現在の株価水準はほぼ変わらず。対照的に戸田建設(1860)は決算発表後、8日の全体相場の波乱も乗り越えて株価は3日続伸。増額幅が大きかったことが好感されたようだ。また、高田工業所(1966)は決算発表前の300円台から500円台に好パフォーマンスを発揮した。価格競争はあるものの、化学プラントの定修工事、製鉄プラント、電力設備、エレクトロニクス関連設備などの建設工事の増加が寄与し、中間期営業利益は前年同期比97%増益から3.9倍増益に。通期予想は据え置かれたが、中間営業利益8億円予想に対して、現状の通期予想は7億円で、よほどのことが無ければ通期業績の増額は疑いが無いとみられる。

■小型株と大型株

昨年12月に新規上場した人材派遣など人材サービスを展開するウィルグループ(6089・2部)は、中間期のみの増額修正の発表後、株価は約1割上昇。同時に8月末現在の株主を対象に1対2株の株式分割を発表している。昨年秋口以降に新規上場した銘柄は、昨年、下方修正発表が多かっただけに、目立つ存在となっている。大型株の増額修正で意外感があったのが大日本スクリーン製造(7735)。半導体機器事業の足元の受注が予想を上回り、中間と通期をともに上方修正。通期営業利益の修正は中間期の増額幅を上乗せしただけであり、再増額の期待も膨らむ。決算発表後の株価の動きは地味ながらもジリ高を保っている。

基本的に、増額修正銘柄は発表前株価を底にするケースが多い。あとは、地合いをにらんで上昇のタイミングをつかむことがポイントとなってこよう。

主な3月期決算営業利益上方修正発表(7月22日-8月1日)
決算発表日 コード 銘 柄 発表日終値 第2四半期営業利益予想 通期営業利益予想
1日 4539 ケミファ 498 900→1,200
4914 高砂香 488 2,000→2,800
5384 FUJIMI 1,429 700→1,500 1,400→2,200
9413 テレ東HD 1,732 55→1,750 3,300→4,500
31日 1881 NIPPO 1,818 7,700→10,800 28,000→31,500
4186 東京応化 2,485 3,900→5,800
4971 メック 1,073 750→1,000 1,500→1,750
5333 ガイシ 2,478 22,000→27,500 48,000→56,000
6138 ダイジェト 251 200→340 430→710
6268 ナブテスコ 2,355 9,100→9,800
6624 田淵電 1,022 4,000→5,500 6,500→9,500
8154 加賀電子 1,299 600→1,200
30日 5476 高周波 105 ▲30→140
5815 沖電線 350 190→290
6952 カシオ 1,621 14,000→15,500
7224 新明和 912 2,500→4,000
7241 フタバ 533 400→1,800 3,800→5,200
7600 日MDM 364 100→300
29日 5857 アサヒHD 1,770 4,500→4,600 10,000→10,400
6471 日精工 1,371 33,000→41,000 75,000→83,000
8035 東エレク 6,610 18,000→24,500
28日 3778 さくら 515 250→330
25日 6755 富士通ゼ 1,236 5,500→8,000
24日 7299 フジオーゼ 464 200→450
23日 6594 日電産 6,706 45,000→50,000 100,000→105,000
6807 航空電子 2,443 7,500→9,800 18,000→20,300
22日 6297 鉱研工業 579 62→210

※単位:株価は円、営業利益は会社予想で百万円。▲は赤字。◇は第2四半期予想のみの上方修正、◆は第2四半期予想と通期予想を上方修正。

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