決算発表に向けた“新視点” 「サプライズ効果」で銘柄選別

個別 概況


主要企業の四半期決算発表がスタートした。初っぱな17日の安川電機(6506)、18日の東京製鉄(5423)がそろって収益増額に踏み切ったことも期待感を高めている。23日は日本電産(とグループ各社)、24日は信越化、アドテスト、ファナックあたりが焦点となり、社数ベースが一気に急増してくるのは週末25日からか。

既に各社から決算プレビューレポートも多数発行され、本紙でもいくつか紹介してきたが、ここでは“ちょっと変わった切り口”から焦点を当ててみたい。

まず、決算発表が佳境を迎えている米国の例。22日引け後発表のアップルは増収増益の好決算ながら、売上高が市場予想に届かず、時間外取引では軟調推移となった。逆に、マイクロソフトは減益決算ながら、市場予想を上回る増収が好感されて時間外では堅調。株価の反応は、決算内容の良しあしよりも、事前予想との対比で決まりやすいことを示している。

思えば、東京製鉄が決算発表直後から急騰したのも(23日高値まで2日間で16%高)、JPモルガン証券が9日付で新規の「弱気」推奨とするなど、事前のアナリスト評価が低かった分、好決算がサプライズとなった可能性が高い。同じく好反応を示した安川電機にしても、6月時点でクレディ・スイス証券が「中立」に下げるなど、期待値のハードルは低く抑えられていたと言っていい。

SMBC日興が提唱

エーザイ(4523) 週足

エーザイ(4523) 週足

さて、ここからが本題。SMBC日興証券が16日付で発行したクオンツレポート「上方修正がサプライズとなる銘柄」を取り上げてみよう。

そもそも、事前に「サプライズを予想する」というのは、言語矛盾を伴いそうな作業だが(予想できたらサプライズは生じない)、例えば、アナリストのコンセンサス予想が会社側の収益予想を大きく上回っている銘柄の場合、会社側が増額修正を発表しても、「織り込み済み」「材料出尽くし」といった反応が生じやすい。そこで、コンセンサス予想と会社予想の乖離(かいり)が小さい銘柄に絞って、「サプライズ効果が期待される銘柄」をスクリーニングしたものだ。

もちろん、両者の乖離が小さい銘柄を闇雲(やみくも)に買っても始まらない。レポートでは(便宜的に)SMBC日興証券予想が「会社側予想&コンセンサス予想」を大幅に上回るものを対象に選んでいる。結果的に、同証券アナリストの予想精度に負うことになってしまうが、ともあれ、実際に増額修正があった場合にサプライズ効果が期待されることは確かだろう(増額がなくても、失望も伴わない)。

これらの中でも、SMBC日興証券予想が特に高いのは、31日発表の日本ユニシス(8056)、30日発表の任天堂(7974)、8月1日発表のエーザイ(4523)の3銘柄だ。

ほかの銘柄を決算発表日ごとに列記すると、7月30日=GSユアサ。同31日=TDK、新光電工、マキタ、川崎汽船、フジメディア、京セラ、武蔵精密、三菱重工業、商船三井、古河電工。8月1日=三菱ガス化学。同4日=いすゞ。同5日=日本水産、ダイキン。同7日=戸田建設、石油資源開発、島津。同8日=伊藤ハム、クレディセゾン、第一生命、東京海上――となっている。

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