新幹線開業で「北陸銘柄」に変身期待 ダイト、朝日印刷、アルビス、トナミHDなど

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「北陸銘柄」への関心がじわりと高まってきている。来春の「北陸新幹線」開業で東京-金沢間が約2時間半で結ばれることで、(1)北陸経済圏が近畿圏に加えて首都圏とのつながりも強まり、首都圏をはじめとする市場開拓進展、(2)北陸への訪問者増加による地域経済活性化――といった効果が読まれていることと無縁ではないようだ。

新幹線開業が地域経済に与える影響は大きい。それを端的に示すのが銀行貸し出しで、2011年3月に新幹線が全面開業した九州では、駅前再開発や旅行客増加などを背景に銀行貸し出しが伸びている。

朝日印刷(3951) 週足

朝日印刷(3951) 週足

また、新幹線開通を契機に首都圏市場の開拓が進み、飛躍を遂げたケースも散見される。例えば、長野県長野市に本社を置く、きのこのホクト(1379)。同社は1998年2月の長野オリンピック開催に合わせて開業された長野新幹線開通を機に、首都圏市場開拓が急加速。それまで雪国まいたけやJAが押さえていた牙城を切り崩し、採用店舗を広げることに成功したのだ。

なぜ、成功したのか。要因はいくつかあるが、長野-首都圏間が新幹線開通で「泊りがけの出張エリア」から「日帰り出張エリア」に変化したことも、やはり大きかったようだ。近年、女性の営業マンも増えてきている。女性は泊りがけの出張を好まない傾向がある。北陸-首都圏間も、新幹線開通で長野と同様に「日帰りエリア」に変わることから、ホクトのような変身を遂げる企業が出てくる可能性がある。

その候補企業の1つは、医薬品包装資材首位の朝日印刷(3951・2部)で、化粧品用についても市場開拓進展が期待される。また、医薬品の原液製造販売や製剤の製造受託を手掛けるダイト(4577)も有力候補。

ダイト(4577) 週足

ダイト(4577) 週足

三井不動産(8801)は北陸エリア初の本格的アウトレットモールを来年度、富山県にてオープンさせるなど、北陸新幹線開業も見据えた店舗改装や新店オープンも盛ん。

名古屋鉄道(9048)グループの金沢名鉄丸越百貨店「めいてつ・エムザ」は、1階を改装し、地元の食品や工芸品を集めた大型売り場(1,500平米)を作る。同店舗は金沢観光客の半数が足を運ぶといわれる観光スポット「近江町市場」にほど近く、地の利を生かして同市場来訪者の半数を獲得し、年間6億円の増収を目指す。

地域経済活性化の観点では、北陸3県で食品スーパーを展開しているアルビス(7475・2部)も注目される。同社は今年、名証2部から東証2部に鞍替えした。富山県を拠点とする路線トラック大手のトナミHD(9070)も候補企業。

このほか、“業績縮小均衡銘柄”だが、状況によっては富山県唯一の百貨店である大和(8247・2部)に関心が向かう可能性も。同社は石川県金沢でも百貨店、ホテルを運営。ホテルの稼働率は外国人観光客の増加もあって高いようだ。

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