大深度地下利用で大型トンネル工事スタート 関越・大泉-東名の事業規模は東京湾アクアラインに匹敵

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大規模公共事業の執行に伴い、高速道路や鉄道などで大型のトンネル工事が相次いでスタートする。鹿島(1812)清水建設(1803)など大手ゼネコン株のほか、シールドマシンのIHI(7013)三菱重工(7011)など関連株への注目度も一段と増してきそうだ。

IHI(7013) 週足

IHI(7013) 週足

中でも、東海東京調査センターによれば、東京外かく環状道路のうち、東京都練馬区の関越自動車道の大泉ジャンクション(JCT)から中央自動車道を経て、東名高速の東名JCTまでのトンネル総延長16kmは、総事業費も約1兆2,800億円という超大型のプロジェクトとなるもよう。バブル時の東京湾アクアライン(総延長15.1km、総事業費1兆4,400億円)に匹敵する規模だ。

もともと、この区間はかなり以前から、地上の高架方式での建設が決定していたが、騒音や大気汚染などの問題から地域住民の反対で凍結されていた経緯がある。その後に地下方式に計画を変更することで再スタートを切った。さらに、今年3月に国土交通省が地下40m以上の使用を認める「大深度地下利用法」での使用を認めたことで計画が一気に前進してきた。

具体的には、大泉JCTからの南行と東名JCTからの北行で、両側からシールド工法で掘り進め、接合させる計画。工期は2019年6月までで東京五輪に間に合わせる予定だ。

大泉JCTからの南行工事は清水建設のほか、熊谷組(1861)東急建設(1720)、竹中土木、鴻池組などのJV(ジョイントベンチャー)に決まり、7月にも工事が開始される、また、北行には鹿島のほか、前田建設(1824)三井住友建設(1821)鉄建(1815)と西武建設などが決まっている。

ジオスター(5282) 週足

ジオスター(5282) 週足

一方、27年に開業予定のリニア中央新幹線についても、3月に大深度地下利用法に基づく手続きを開始したとされ、全長286kmのうち、約55kmがこの地下トンネルとなる見込み。

建設会社以外の関連株としては、シールドマシンのIHIや三菱重工、川重(7012)日立造船(7004)などが挙げられる。

トンネルを掘るためのシールドマシンではIHIとJFEエンジニアリング(JFEHD、5411)が事業統合したジャパントンネルシステムズがトップ。

掘削面の崩落を防ぐためにセグメントと呼ばれるブロックの設置も必要で、ジオスター(5282・2部)が大手。ジオスターのセグメントは今期の後半から期末に製造が開始されるので、営業利益は今期3億円(前期比23%増)だが、来期は18億円に拡大するとの予想も。

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