総合商社 出遅れ修正高へ 資源関連、高配当利回りなど注目

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総合商社5社は前3月期にそろって増配を発表した。今期についても4社が業績好調を背景に連続増配を計画しているほか、三井物産(8031)三菱商事(8058)は、併せて自社株買いも発表するなど、前向きな株主還元策が相次いでいる。

これまで、総合商社は資源への投資を優先させることで大きな利益を享受してきた。ただ、そうした資源の中には、原油など依然として高値圏で推移しているものもあれば、中国経済の先行き不透明感から石炭や鉄鉱石など市況低迷が長引いているものもある。このため、シェールガスなど資源でも成長・拡大が期待できる分野への投資とともに株主還元の両立を目指す方向に舵(かじ)を切ってきた。

配当については、三菱商事が今期70円(前期は68円)、三井物産が今期64円(同59円)、住友商事(8053)が今期50円(同47円)、丸紅(8002)も26円(同25円)と連続増配に進む見通し。伊藤忠(8001)だけが、今期46円と据え置き予想だが、業績好調に変化はない。さらに、自社株買いでは三井物産が上限4,000万株、500億円。三菱商事も同4,000万株、600億円での実施を発表済みだ。ROE(自己資本利益率)の向上もにらむ。

配当利回りでは三井物産が4%台、残りの4社も軒並み3.5-3.8%台の高水準。しかも、市況変動の影響が大きいとは言え、PERは丸紅の5倍台から、三菱商事の8倍台まで低評価が際立つのも特徴だ。アベノミクス相場では物色の圏外セクターとなっていただけに、出遅れ的側面が強いのもポイント。

足元で日本株への投資意欲がいまひとつとされる海外投資家だが、仮にこの先、日本株を見直す場面が到来すれば、真っ先にこうした割安感の強い総合商社株に目が向きそうだ。

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