アマダ急騰の真相 「JPX日経400」採用思惑

個別 概況


東証の思惑ズバリの流れに

これも“JPX日経400効果”と呼ぶべきか…。15日午後2時の決算発表を機に急伸したアマダ(6113)は、全面安地合い下の16日も続騰。一両日の上昇率は一時、約27%に達したが、決算内容以上に評価されたのは資本政策の抜本的改革(大幅増配&自社株買い)だ。配当性向目標を50%に引き上げるとともに、残る半分を自社株買いに回し、稼いだ利益をすべて株主に還元する(総配分性向100%)ことを打ち出したもの。SMBC日興証券が目標株価を800円から1,100円に引き上げる(15日終値833円)などアナリストの高評価が相次いだが、アマダの姿勢変化には“伏線”があった。

アマダ(6113) 週足

アマダ(6113) 週足

大和証券レポートによると、同社の岡本満夫社長は「JPX日経インデックス400に不選出となったことが今回のきっかけの1つ」と語ったとされる。実際、自社株買いの積極化は、同指数の選考基準の1つであるROE(自己資本利益率)向上につながる。同様に社外取締役選出決定も、同指数採用に資するものだ。アマダは、日経平均採用でありながら、昨年11月発表の新指数、JPX日経400の選に漏れたわけだが、同様のケースでは、日本ガイシ(5333)も、(自社株買いではないが)連続増配を発表して、16日に逆行高を演じている。同じく、日経平均採用・JPX日経400非採用のフジクラ(5803)は、12日の決算発表時に自社株買いを発表済み。各社が(指数採用を視野に)株主価値向上への動きを強めてきたとすれば、当初の東証の狙い通りの流れが形成されつつあるとみることもできそうだ。

8月に最初の銘柄定期入れ替えも控え、この指数への関心が一段と高まるタイミングにある。特に、新指数採用で同業のライバルに先を越された企業などには、将来の採用に向けてアマダ級の秘策を打ち出す企業が現れる可能性も十分。シティグループ証券が2月にリストアップした、「JPX日経400に不採用で競業企業が採用された企業」24銘柄の中で、アマダ型の低PBR(株価純資産倍率)銘柄を挙げると、帝人(3401)日本製紙(3863)三井化学(4183)日本板硝子(5202)リコー(7752)MS&AD(8725)が浮かび上がる。ほかの銘柄も含め、企業が株主重視姿勢を強める好循環に期待したい。

戻る